「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」に応募した兄への手紙
どこまでも自由なお兄ちゃんへ
書きたいことが多くてなにから書けばいいのか迷ってしまうね。
お兄ちゃんが病気で亡くなってからもう一年以上経ちます。
今でも夢にあなたが出てくると、「なんだ、やっぱりお兄ちゃん生きてたんじゃん!」と思っては目が覚めて現実を知ります。
未だにあなたが亡くなったことをどこかで信じられてないのかもしれません。
今も一人暮らしのあの部屋で、仲間たちと楽しくやってるんじゃないかと思ってしまいます。
そうそう、あれから私も一人暮らしを始めたんです。
あなたが持病がありながらも実家を出て、10年間一人暮らしできたこと。
どこまでも自由を求めて、たとえ身体が不自由でも心の自由は諦めなかったこと。
そんなあなたに勇気をもらえたから、私も心の病を抱えながらでも、実家を出て一人暮らしをしてみようと思えました。
家事など大変なこともありますが、そこまで寂しさは感じずに暮らせてます。
だけどたまにお兄ちゃんが好きな食べ物を食べたり、好きだったテレビ番組を見たりすると、胸がキュッと切なくなります。
でもこれはもう、しょうがないよね。
病の方も少しずつ良くなってるし、人生がいい方向に回り出したのは、お兄ちゃんに背中を押してもらえたお陰です。ありがとう。
いつでもお兄ちゃんは私の先を歩いていて、子どもの頃はそれが悔しくて張り合ったりもしたけれど、大人になった今は私の生きる指標でもあります。
あなたのように真っ直ぐに好きなことには全力で。
色んなことに興味を持って、学ぶことも楽しんで。
そして人には誠実に優しく接していく。
そんな風に生きていったら、成長したね頑張ったねって、あなたに言ってもらえるんじゃないかと思います。
私自身もよくやった、生き切ったと胸を張ってあなたに会える気がします。
だからいつかのその時までは、空から私を見守っていてください。
ときどき夢に出てきてください。
あと他の家族のこともよろしくお願いします。
なんて、要求の多い妹でごめんね。
こちらのコンテストに↑の手紙を応募しましたが
落ちてしまいました。
心を込めて兄への思いを綴ったので
落ちたのはショックでした。
このまま誰にも見られないのは寂しいから、
noteに下書きがあったのでせっかくなので投稿。
いま読み返したらなんか泣いちゃったよ。
私、お兄ちゃんに胸張れる生き方出来てるかな?
2022年の11月に意識不明になって、
12月に亡くなったお兄ちゃん。
そんな時期だから私の気分も
落ち込みやすいのかもしれない。
12月は自分の誕生月でもあるんだけどね。
悲しみと喜びを内包する12月まであと半月。
なるべく心穏やかに過ごせたらいい。
ちなみにヘッダーは兄の誕生日に描いた似顔絵。