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リベロ爺さんの人生のブックリスト『丘の上の本屋さん』

今日ご紹介するのは、読書の秋にぴったりな映画『丘の上の本屋さん』です。

2021年にイタリアで制作され、2023年3月に日本で公開されたこの映画は、古本をテーマにした心をほっこりと温めてくれる作品です。


舞台となるのは、「イタリアの最も美しい村」のひとつに数えられるチビテッラ・デル・トロント。中世の面影を残す城砦で囲まれ、丘の斜面に石造りの家々が建ち並ぶ美しい街並みは、映像の中で一際映えます。

物語の中心は、小さな古本屋の店主リベロと、移民の少年エシエンの交流です。リベロは、まるで本のソムリエのように客一人一人に合わせて本を選び、紹介してあげます。エシエンに対しても、コミックから始まり、「ピノッキオの冒険」「イソップ寓話集」「星の王子さま」と、少年の成長を見守りながら本を渡していくのです。



このやりとりの中、リベロはエシエンのメンターのような存在となり、エシエンはまるで彼の弟子のような存在になっていきます。二人の関係は、年齢や文化の壁を越えた深い絆へと発展していくのです。

映画は、電子書籍にすっかり馴染んでしまった今の時代に、紙の本の魅力を再認識させてくれます。特に古本には、前の読者の思いや経験が染み込んでいるような特別な魅力があることを感じさせてくれます。

物語のクライマックスで、リベロがエシエンにある本をプレゼントします。それは何の本だったでしょうか。

『丘の上の本屋さん』は、本を通じた人々の交流、知識をシェアする素晴らしさ、そして世代を超えた友情の価値をさりげなく教えてくれる作品です。

この秋、古本屋に立ち寄って、自分にとっての特別な一冊を探してみたくなるような、心温まる映画です。

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