『勘違い』 (中高生たちの超短編小説 020)
友太は今すごく急いでいる。
ゲームをしてたらいつの間にか18時になっていた。塾の時間に遅れてしまう。
冬になり暗くなる時間が早くなった道に自転車を転がす。
ヘッドフォンをしてそれがバレないように黒いパーカーのフードをかぶり、走る。
そういえばさっきからずっと前を自転車で進んでいる女の子がいる。
もう3回ぐらい角を曲がったのにまだ一緒だ。ついでにスピードもほぼ同じ。
ちょっと速くしても差が縮まらない。
不思議だなと思いいつ急いで塾に向かった。
奈美は今ストーカーにあっています。
友達と映画を見た帰り。さっきまでは楽しかったのにそれが打ち消されるぐらい怖いです。
自転車で家に帰ろうとしていると後ろに黒いマスクで真っ黒な服を着たフードをかぶった男の人がついてくるんです。
何回か角を曲がったのにまだ着いてきます。ちょっと急いでも差は伸びないし。
そういえば家からは少し離れちゃうけど有名な塾の隣に交番があったはずでしたよね。
ストーカーに気を配りながら交番に向かいました。