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【訂正】 声優のギャラ・報酬について

こんにちは。演劇・エンタメ分野をビジネス視点で語るAsakawaです。

私のnoteで声優さんのギャラ・報酬についての記事は主にこの二つの記事があるのですが↓

ここでは声優さんのギャラは固定されており最低は一万五千円だと書かれていますが、そのギャラが固定されていない仕事もあるのでそちらでどれだけ稼げるかでこの世界で食っていけるのか分けれるところだとも書きました。

そのギャラが固定されている仕事に私は「CMのナレーション」も入っているという認識でいたのですが、下記の記事によりそれは対象外だと発言されていたのでここに訂正したいと思います。

イベント出演やナレーション仕事、あるいはアニメ業界以外での声優仕事のギャラはランク制の対象外なので、いかにそうした仕事を増やせるかにかかっていますね。

榎本:はい。ナレーションはランク制の適応外ですので「大物ベテラン声優・ナレーターが特番を担当したら100万円」といった事例も当然、出てきます。しかもスケジュールの融通もかなり効きます。

榎本:そうですね。デビューしたばかりでも可愛くて踊れて、アイドル声優グループに所属できればその企画が続いている間は年収1000万円も夢ではないと思います。イベント、ゲーム、CMとランク制の適応外の仕事が続くので。勿論、このような機会に恵まれる人はごく一部だけです。

榎本温子さんのインタビュー記事なのですがこれらの発言を読むと、どうやらギャラが固定されているのは主にアニメ関連の仕事だけだと読むことができます。ゲームも違うみたいですね。

が、多くの声優志望者は幼い頃からアニメを観て、憧れて目指す人が多いはずです。その声優の花形とも言えるアニメの仕事が一番稼げないという現実はなんとも悲しいと感じます。

日本と言えば『アニメ』と言われるくらい世界中から愛されているコンテンツです。その最前線に立っている声優さんが生活するのが厳しいと言わざるを得ないくらい低い報酬で働いているというのは恥ずかしいことではないでしょうか?

昔と比べてアニメは大きく儲けることができるコンテンツだと認識されているはずなのにでは一体、誰がどこがその儲けたお金を受け取っているのか?

お金の分配率を見直してほしいなと切に願います。

これらの話をビジネス視点で見た場合

ーー 事務所に所属する際はしっかりとした契約書を交わしますか?

榎本:私が現在、業務提携している事務所はしっかりとした契約書を交わしていますが、それ以前は覚書程度でしたね。声優と事務所は業務委託契約ですが大半は「ちゃんと契約書に判を押して」といった法的なやりとりはないでしょうね。

ーー それでは契約書の必要性を理解できないまま業界で働き始める方も多いのではないですか?

榎本:大半の方がそうじゃないですかね。私もデビューしたての頃は「そういうものだ」と思っていましたし。ある程度、キャリアを重ねた方でも源泉徴収や、請求書の作り方を知らない方も非常に多いですよ。私はフリーで活動する道を選びましたが日々、学ぶことばかりです。

このインタビューからも分かるように多くの声優さんは働く上で必要な知識も持っていないままキャリアをスタートさせてしまっている実態があります。

だからこうして私がビジネス視点を交えた情報発信をしているわけでありますが。

では、なぜ声優さんのギャラってこんな記事が出るほど低いままなの?と聞かれたら、それは製作委員会方式が関係していると思います。

「〇〇製作委員会」この表記の先には複数の企業が名を連ねています。


製作委員会方式(せいさくいいんかいほうしき)とは、アニメ映画テレビ番組(主にドラマバラエティ)などの映像作品や、演劇ミュージカルなどの舞台作品を作るための資金調達の際に、単独出資ではなく、複数の企業に出資してもらう方式のこと。

つまり簡単に言えば、この作品作りをするにあたってお金を出した企業に利益が行き渡る仕組みになっており、その作品がいくら大ヒットしようが声優さんには関係のない話なのです。(それでも配られる額が低すぎると思いますが💦)

同じくなんでこれだけアニメが大人気なのにアニメ制作の最前線にいるアニメーターさんの給料ってこんなに低いの?という声も聞かれますが、これも立場が同じだからに他ならいでしょう。

要は下請け業者ってことですね。

その代わりたとえ作品がコケたとしても損をするリスクはありません。成功・失敗したという結果に左右されず決められた報酬が支払われます。

出資した人、会社が一番儲けることができる(但し損をするリスクも背負います)のは「資本主義社会」の常識です。アニメ制作もビジネスである以上はこの例に漏れません。

これだけ人気作品に出演しているんだから、これだけ有名なんだからたくさん稼いでいるんでしょ?

と思われがちですが、そういうわけでもない最たる例の一つが『声優』という仕事なのではないでしょうか?

いちアニメファンとしても是非、待遇が改善されていってほしいと思います。

それにはアニメ制作に直接、関わっている会社、人がその出資する立場に回ったり、作品を公開したことによって得られた利益を享受するようにならないと大きく改善されないでしょうかね?

では今回は以上になります。ありがとうございました。


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