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食品棚はまるで賽の河原。「てまえどり」のお願い

スーパーの品出しのアルバイトをしています。

アルバイトを始めて数週間、最近ちょっとモヤモヤすることがあります。

それはお客様が商品棚の食品を棚の奥の方から取ることです。商品棚に食品を入れる際、賞味期限や消費期限の早い物から手前に並べる為、棚の奥の方の商品を取れば期限の長い商品を手に入れることが出来ます。

私も数週間前までは客側だったので気持ちは分かります。少しでも新鮮な、期限の長いものを買いたいですよね。分かります。

でも、そんな並べてある商品を横にどんどん避けて、奧に手を伸ばしてまで買わなくてもいいではありませんか。特に納豆の棚がそうなのですが、開店前に綺麗に商品を並べても、開店ものの数十分で奧から取ったであろう穴が開き、商品が崩れるようにバラバラと置かれてしまいます。
そのバラバラになった商品を並べ直しても、また目を離した数十分で陳列が崩壊しています。

まるで賽の河原のようです。
賽の河原とは人が死んだときに渡る三途の川の手前にあるとされています。賽の河原では親よりも先に死んでしまった幼い子ども達がその罪を償う為、親に功徳を積ませる為に石を積んでいます。石が積み上がってくると鬼がやってきて、せっかく積んだ石を崩してしまいます。子ども達はまた石を積みますが、鬼がやってきてそれを崩していくを繰り返すのです。

決してお客様が鬼だって意味ではありません。いくら綺麗に積んで並べてもガラガラと崩れている光景が賽の河原のようだなと思ったのです。

昨今よく耳にするSDGsの一環で食品ロスをなくそうという取り組みがされています。奧から商品を買っていくと期限が近い物がずっと棚に残ることになり、最終的には廃棄処分となります。まさに食品ロスです。

農林水産省や環境省ではスーパーやコンビニでの「てまえどり」と呼びかけています。食品を購入する際に消費期限の近い手前から購入してくださいね、というものです。

私は「てまえどり」をお願いしたいのは商品陳列を直すのが手間だからという個人的な事情ですが、食品ロスの観点からも棚の奥から商品を取り出すのではなく、手前から順に取っていただけると大変ありがたいです。

以上、しがないアルバイトのささいなお願いでした。

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アサ
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