マカロンが好きといいたい乙女。
彼は会ったとき、とてもやさしい声を出した。
距離があるのに、耳元で囁くような声をしている。私は長所ともとれる彼の声がとてもいやらしく感じた。
喫茶店まで歩くときに大して雨は降っていないにも関わらず、一人だけ自然と傘を差した。
初対面では不適切な人だと感じてしまった。
彼はもともと、そういう声質なのだろう。
ならば、私は彼が本来に生理的に無理な人だ。
デートを早くに終わらせたい時、いつだって質問は上の空である。
そんなときの定型質問なのは、
「どんなスイーツが好きですか」