同じ笑顔をする人。---国境を超えて---
ある日の午後。
僕は懐かしい気持ちを抱えながら、ゼミの教室へ入った。なんせ、学校へはもう週1でしか来ていない。大学生であるという自覚も減りつつある。
そんな僕は毎週ここへ来るたびに、自分が大学生であることを思い出す。
しかし、今日はその懐かしさよりも新鮮さが先に訪れた。
教室に、知らない女性が二人いる。
どうやら彼女達は、韓国から日本の大学に勉強しに来ているようで、今日はインタビューに協力してほしいとのことだった。
いつもは死んだ魚の眼をして棒読みの日本語を話す先