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解析学の基礎である微積分の話 -1-

今回は「解析学」をテーマに書くことにします。解析学は数学を構成する大きな分野のひとつで、高校数学で学習する「微積分」を本格的に紐解いたものです。

私は工学系の出身ですので、数学は道具として認識していますが、使いこなすにも相応の勉強が必要です。解析学は高専在学中に多くの場面で登場しましたし、その経験は今の仕事(CAE)にも活かされています。

今回は学業から仕事まで数学を使い続けてきた者の視点から、解析学の根幹を支える微積分について書こうと思います。

まずは高校数学の復習からスタートすることにして、微積分の概念を掴んでいくことにします(今回は微分についてです)。

解析学の意味

解析学とは、前に書いた通り、微積分という数学的な処理に関して研究することを指します。微積分の考え方は日常生活に現れることを直感的に理解すると同時に、それらを厳密に定式化するために用いられます。

例えば、場所に応じて連続的に変化する物体の密度や流体の流れなどを扱う場合では、物体の微小なレベルの変化を捉えることが大切です。これを基に物理量の間を繋げる関係式として微積分が登場します。

微積分では、微小な変化量を表すときにデルタ(Δ)の記号を用いることがあります。

このように事象を構成要素に細分化して分析したり、必要に応じて全体的な性質の理解に還元します。解析学はその際の根幹を成す理論であると言えます。

微分をイメージで理解する

解析学の背景の話はこの辺にして、ここからは簡単に車の移動を表すモデルを使いながら、微分と積分をイメージで理解していくことにします。

車が始点Oから終点Aまで移動します。時刻に対する車の移動した距離(位置)は既知であるとします。このとき、ある時刻の車の瞬間的に移動した距離(速度)を求める作業が「微分」に相当します。

ここでのポイントは「車の速度は時刻に応じて一定とは限らない」ことです。始点Oから終点Aまでを一定と見做した場合の速度を「平均の速度」と呼びます。

始点Oから終点Aまでの移動距離(位置)を数値化してみます。速度が大きい区間と小さい区間があることが分かります。すなわち、ある時刻における速度と平均の速度(速さ)は異なることが分かります。

ある時刻の速度とは、上の図で言うところの曲線上にある矢印(ベクトル)を指します。ここでは、矢印(ベクトル)の傾きが速度の大きさを意味しています。

この傾きの程度を求めることが微分になります。

先ほど、微分について「ある時刻の車の瞬間的に移動した距離(速度)を求めること」と書きましたが、これは移動距離(位置)のグラフにおける傾きの程度を求めることと同義であると言えるのです。

微分の定義について

微分のイメージを掴むために、車の移動のモデルを持ち出しましたが、ここからは具体的な定義について触れていきます。

微分を端的に言えば、ある関数を表す曲線(グラフ)におけるある点の傾きを求めることです。ある点の接線を求めるための直線を引き、変化量(Δx)の範囲で傾きを計算します。

この変化量(Δx)を限りなくゼロに近づける処理のことを「極限」と言います。

ここで、ある点における接線の傾き(極限の処理をしたもの)を「微分係数」と呼びます。ある時刻(点)における微分を意味します。これを変数(x)で汎用的にしたものが「導関数」になります。

実際の計算は数学的なテクニックになりますが、意味をきちんと理解した上でこの先の単元を理解できれば、微積分の面白さに触れられると思います。

おわりに

今回は解析学について書く記事の初回ですので、微積分の意味から説明して、微分のことを詳細に説明してみました。

解析学は物理学と密接な関係にある学問です。それは以降で説明することになりますが、今回のように基礎から意味を理解していく必要があるので、しばらくお付き合い頂けたら幸いです。

次回は積分の詳細を説明していきます。

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最後まで読んで頂き、ありがとうございます。この記事があなたの人生の新たな気づきになれたら幸いです。今後とも宜しくお願いいたします♪♪
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