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【#39】材料力学の強化書 〜ひずみエネルギー(2)〜

今回のトップ画像はシンガポールの有名なホテル「マリーナ・ベイ・サンズ」です。マリーナ地区は独特な建築様式のリゾートホテルが立ち並ぶエリアとして有名ですが、夜景の美しいスポットとしても人気で、ここの屋上から見られる夜景はとても美しいとか。

さて、材料力学の話に戻りましょう。

前回は弾性変形におけるエネルギーの扱い方を説明しました。高校物理で習うばねのエネルギーと類似の関係が弾性体のひずみエネルギーでも成立します。

今回はねじりや曲げにおけるひずみエネルギーについて考えてみます。とは言いつつも、ノートに書いた数式を追う形になるので、なかなか大変かもしれません。できそうな方はぜひ追ってみてください。

ねじり・曲げのひずみエネルギー

ねじりにおいては、せん断力がする仕事を考えます。断面では内力(ねじりモーメント)が作用します。断面上の微小要素(中心からrだけ離れた位置に設定)にはせん断力が作用することで、変位が発生します。

丸棒全体に蓄えられるひずみエネルギーは、ねじりモーメント(T)を用いて、下記のように表されます。任意の断面におけるねじりモーメント(T)の2乗を横弾性係数と断面2次極モーメントで除算したものを軸方向全体に渡り積分します。

曲げのひずみエネルギーを求める際も、やり方は同じです。曲げモーメント(M)の2乗を縦弾性係数(ヤング率)と断面2次モーメントで除算したものを軸方向全体に渡り積分します。

前回の導出も含めてまとめます。軸力を受ける棒、丸棒のねじり、はりの曲げについてのひずみエネルギーの一般式は下記の通りです。積分範囲にあたる棒の全長はlとします。

■軸力を受ける棒:内力をN、断面積をA、ヤング率をEとします。

$${U=\int^l_0 \frac{N^2}{2EA}dx}$$

■丸棒のねじり:ねじり剛性を$${GI_p}$$、ねじりモーメントをTとします。

$${U=\int^l_0 \frac{T^2}{2GI_p}dx}$$

■はりの曲げ:曲げ剛性を$${EI_z}$$、曲げモーメントをMとします。

$${U=\int^l_0 \frac{M^2}{2EI_z}dx}$$

この対応関係はまとめて覚えておくと何かと便利かもしれません。

おわりに

今回は曲げとねじりにおけるひずみエネルギーについてまとめました。ひずみエネルギーは曲げやねじりでも適用できる考え方であり、特に曲げの場合は、後に紹介する「カスティリアノの定理」に通じます。

その辺はまた次回以降で扱うとして、今回は数式を追うことが主体でしたので、特に難しさを感じた方は後半の一般式を整理しておければ良いと思います。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。実際は非定期ですが、毎日更新する気持ちで取り組んでいます。あなたの人生の新たな1ページに添えるように頑張ります。何卒よろしくお願いいたします。

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