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セルフ・コンパッションで心の中に安全地帯を

自己肯定感・自己効力感・自尊感情、どれも低く、自分に対する評価も低いネガティブ人間。

しばしば聞かれる「自分だけは自分を信じてあげる」「常に味方でいてくれるのは自分だけ」にも、頭でわかっても実際の思考はなかなか変わらず、ネガティブ沼から出られずにいました。

そんな私が、「セルフ・コンパッション」を知ってから、自分に足りなかったのは「自分への優しさ」だということを実感。

今回はそのセルフ・コンパッションに取り組んでの気づきを書き記します。

セルフ・コンパションとの出会い

'20/9月からVoicyの人気パーソナリティであるワーママはるさんが主催するオンラインヨガ 毎朝の瞑想ヨガを始め、そこから瞑想を行うようになりました。

瞑想を初めて数ヶ月、呼吸に意識を向けると脳内に音楽が流れるイヤーワームが収まることを発見。

マインドフルネス瞑想が、ADHD傾向のある子どもの注意力向上や過活動を改善させるという研究結果もあるようで、自分自身の脳内多動も落ち着かせることができるかもと思い、マインドフルネス瞑想を学ぶことにしました。

↑こちらの講座を受講

講座の中でいくつかの瞑想法を習ったのですが、その中で1つ違和感を感じる瞑想がありました。
それは「慈悲の瞑想」です。

「慈悲の瞑想」では、生きとし生けるものに対し慈しみの言葉をかけながら瞑想を行うのですが、その対象は自分、大切な人、苦しんでいる人、そして「苦手だったり、よく思っていない人」。

実はこの「苦手・よく思っていない人」への瞑想にとても違和感を感じました。

その「苦手・よく思っていない人」を思い浮かべることが、ストレスとして不快な感情を呼び起こし、思い浮かべること自体に抵抗感が。

一方で思い浮かべて慈悲の言葉をかけていくと、その人に対する優しい気持ちも発生。

そこで、複雑な気持ちになったのです。

「自分が嫌な思いをした人に対して慈悲をかけることで優しい気持ちになり、相手を許したい気持ちになる。でも、相手を許すことはそれまでの自分の「嫌だ」という気持ちを大事にしないことなのではないか。相手を優先して自分の気持ちを後回しにしたり、押し殺したりすることになるのではないか」ということ。

対象者を変えて何度かやってみましたが、人に限らず違和感を感じ続けました。

このことを講師に質問したところ、セルフコンパッションについて説明頂き、書籍を紹介してくださいました。

どちらの書籍も購入し、「Compassion」を読みつつ、「マインドフル・セルフ・コンパッション ワークブック」でセルフ・コンパッションに取り組むことにしました。(現在も取り組み中)

セルフ・コンパッション ジャーナリングに取り組んだ

ワークブックでは様々なフォーマル・インフォーマルなワークに取り組めるようになっていて、そのうちの1つ、「セルフ・コンパッションの日記をつける」(以下、SCジャーナリングと呼称)に取り組みました。

SCジャーナリングでは、ネガティブな気持ちや自分を批判したときのこと、辛い経験などを書き出します。
その起きた出来事、経験に対し、セルフ・コンパッションの中核要素である次の3つの観点について書き出します。

・マインドフルネス
・共通の人間性
・自分への優しさ

SCジャーナリング用のノートを作成し、8月に以下頻度で取り組みました。

1週目:4/7日
2週目:3/7日
3週目:1/7日

ジャーナリングでの気づき

3週間やってみて、以下の気づきがありました。

・「マインドフルネス」に出来事を捉え、判断を入れずに出来事に対する思考・感情・身体反応を書き出していくと、スッキリする。

・「共通の人間性」でこの出来事やそれに対する自分の反応が特別なものではないことを再認識することで、過度な自己批判が緩和した。

・「自分への優しさ」で傷ついた自分を受け入れ、暖かい言葉をかけることで、心が満たされる、安心を感じられる感覚になった。

・心が満たされる、安心を感じられる感覚になった状態で、改めて「マインドフルネス」で書き出した出来事に対する自分の反応を見ると、なぜそのように反応したのかを冷静な目線で振り返ることができた。

SCジャーナリングを書くたびに、最後は「自分への優しさ」で自分の心を満たしてあげるので、心の平穏が広がっていることを実感、3週目にはネガティブに捉える出来事・経験が少なくなり、結果的にSCジャーナリングに取り組む頻度が減りました。(特に仕事関係のネガティブ出来事は激減)

SCジャーナリングに取り組むことで、認知の癖が少し変わってきたように思います。

自分の中に「安全基地」を作る

今回SCジャーナリングに取り組むことで、明らかに自分への過度な批判が減り、また傷ついた自分を自分でケアすることができるようになってきました。

何か嫌なことや傷つくことがあっても、SCジャーナリングで自分を癒すことができる。
心の中に「安全基地」ができたかのよう。

マインドマップを学んでから、モヤモヤがあると事実と感情に分けて分解するようにしていたのですが、分解してすぐはスッキリしても、しばらくするとぶり返して再びモヤモヤすることが何度かありました。

ああ、自分に必要だったのは、この「安全基地」だったのだ、とようやく気づきました。

さいごに

自分のセルフ・コンパッション力が高まれば、慈悲の瞑想で感じた違和感にも向き合うことができそうです。

自分を責めがち、ネガティブ思考になるとなかなか抜け出せない、モヤモヤを吐き出してもしばらくするとぶり返してしまう。

そんな方はまずは心に安全地帯を持ってみてはいかがでしょうか。

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