見出し画像

学力の経済学⑦テレビやゲームは子どもに悪影響を及ぼすのか?

学力の経済学シリーズでは「学力の経済学」の本をもとに僕の経験も交えながらお伝えします。著者は中室牧子氏。教育経済学者。中室氏の本を書いた目的は、「知っておかないともったいないこと」を伝えたいです。知っていると知らないとでは大きな差が出ると僕も読んで思いましたので、紹介します。

このブログを音声化したものです。話を少し広げながら収録しております ↓

from:ありのまま@9

厚生労働省の「21世記出生児縦断調査」(第12回)によると、

小学校6年生の子どもは、

平日に2.2時間

休日には2.4時間

テレビを視聴し、

ゲームは、

平日に1.1時間、休日には1.8時間

使用していることが示されています。

合計すると平日で3.3時間、休日で4.2時間ほどです。

これは時間ですから、多くの保護者が気になると思います。

さて、テレビやゲームが子どもにどんな悪影響を及ぼすのかを

考えると次のようなものが上がるかと思います。

①テレビを観ると肥満になるのではないか
②暴力的なゲームをすると、子どもの問題行動が顕在化するのではないか
③テレビやゲームばかりで勉強しないのではないか

先ほどの調査結果を見ると、上のものは気になりますよね。

もちろん因果関係があるのか、相関関係なのかを見極めなければなりません。

ではここでは因果関係に絞ってみてみます。

その結論は、、、

テレビやゲーム「そのもの」が子どもたちにもたらす負の因果効果は私たちが考えているほどには大きくない

です。

それどころか幼少期に「セサミストリート」などの

教育番組を観て育った子どもたちは、

就学後の学力が高かったことを示しました。

ゲームが必ずしも有害でないことも明らかにされています

それどころか17歳以上の子どもが対象になるような

ロールプレイングなどの複雑なゲームは、

子どものストレス発散に繋がり、

創造性や忍耐力を培うのに

むしろ良い影響があるとさえ結論づけられています。

では③のように「テレビやゲームばかりで勉強しない」はどうでしょう。

これについてはテレビやゲームをやめさせればいいですよね。

確かにテレビやゲームをやめされば、

子どもの学習時間は増えるという結果が出ています。

問題はその時間です。

1時間テレビやゲームをやめさせたとして

男子については「最大」1.86分、

女子は「最大」2.70分

学習時間が増加するにすぎないことが明らかになりました。

なんやねん!

ですよね。

わずか3分ほどです、学習時間が伸びるのが、、、

テレビとゲームが学習時間にもたらす因果関係が小さい

のは事実です。

だからといって

テレビやゲームを無制限にみせても問題ないことを意味していません。

テレビ視聴やゲーム使用の時間が長くなりすぎると、

子どもの発達や学習への悪影響が飛躍的に大きくなる

ことが示されています。

1日1時間程度なら、全く観ない子と変わらないと示され、

1日2時間を超えると

子どもの発達や学習時間への負の影響が飛躍的に大きくなる

ことも明らかになっています。

でもゲームで将来仕事をしている方が

「小さい頃からゲームばかりしていました」

って発言されることもあります。

実際その通りで、事実なのですが、

それは生存者バイアスかもしれない

っていうことは頭に残す必要があります。

成功して生き残っている人が言ってることであって、

ゲームばかりしてうまくいかない人が

「小さい頃からゲームばかりしていました」

って言えないだけかもしれないということです。

※そういった方を否定しているわけではありません。どういう生き方をしていっても良いと思っているし、自分はどうなっていきたいかが大事だと思っています。

そうなるとご家庭でのルールが必要になってきますね。

ある一定の年齢までは保護者に責任がありますから。

その先は我が子と言えども、一大人としての責任において

判断することに強制力はないと思っています。

特に小学校までの間で考えていきます。

一番いいのは、テレビやゲームに勝る興味を

子どもに持たせることだと思います。

そのために、様々なことに触れさせるのも一つだと思います。

キャンプや虫取り、釣りなどのアウトドア。

読書や積み木、パズルなどのインドア。

ゲームを一緒にやるのもいいですね。

ここでのゲームとはトランプや将棋などです。

このようなゲームは相手が近くいる人だからです。

とは言っても、我が家でも2時間を超えて

テレビやゲームをすることは多々あります 涙

オーマイ、ゴット!

特に今の自宅自粛期間なんて、難しい。

いや、むりー。

1日1時間を守らせようとすると、親も子どもも

精神的にまいります。

ただでさえ、なかなか外に出れないで

ストレスがたまっている中で、

さらにストレスがたまることを強制するのは

非常に難しいと僕は思います。

だから、多少は、いやほとんど

見て見ぬ振りをしています。

馬鹿なことをやって楽しそうなチャンネルもいいのですが、

時には、YouTubeの中田敦彦さんのチャンネル

メンタリストDaiGoさんのチャンネルも見せています。

それを観ながら、親子でディスカッションするのも

オススメですよ。

また小学生や中学生なら

自由研究を始めておくのもいいかもしれません。

親子で自由研究!

自宅菜園(プランターや鉢でもいい)で植物を育て、

観察する。

5年生以上なら発芽の条件を調べるなど。

発芽する条件は「水、空気、適度な温度」です。では水の代わりにコーラをあげると発芽するのか?やったことありますか?などのテーマで遊ぶのです。

自粛生活の中で気になったことを研究するのもいいですね!

やっぱり、自粛期間を充実させるって難しいですよね。

こう考えると学校ってありがたいですね。

ほんと、学校ってありがたい。

そのことを再確認できました。

そして学校再開したら、僕も小学校教員として

学習指導や生活指導、

行事、イベント指導なども

頑張ろうって思いました!

いいなと思ったら応援しよう!

東恩納巧 #教員生活22年 #子育て
もし気に入ってくださったら、サポートをお願いします。いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます。