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うん。好きな事って大事。でも転職の選び方はまた別という話

 年号も変わって令和。今まで4回ほど転職してきたが、その良し悪しを身をもって体験してきた。

 もしくは考えている人の参考になれば良いなと思って書いている。先に言っておくと私の転職は前半は失敗で後半は成功したかなーと思っている。

 私のざっとの経歴は以下である

 ・新卒でエンジニアという名ばかりの派遣SIerの会社に入社
 ・一部上場ゲーム会社
 ・Web広告代理店
 ・ECショッピングモール事業会社
 ・総合広告代理店

 長くなってしまったのでデータ専門職に就く前のキャリアとして以下を前編としたい。

1、嫌だからやめてえ

 私は今思うと初めは会社で嫌なことがあると転職サイトを見るというクズのようなメンタルだった笑。

初めの会社は正社員派遣で色々な会社に出向し、その中で様々な業務を行うものだったが、当然出向先では派遣なので肩身も狭く、客先の顔ばかり気にする上司の要求も厳しかった。

 だから嫌なことはデイリーで日記をつけれるレベルであった。

 そして転職を思いつくのだが会社を出たいという理由で大した動機もなく、知識や会社を見極める能力も無かった。

 今考えると恐ろしいのだが、なんかサイトや募集要項を見て

・凄い活気のありそうな会社だな!とか
・やってることが面白そうな仕事だな!
・新規で面白そうな事業やってる会社だな!

とか何の根拠もない理由でただ転職することが目的となっていた。

 当然面接する側からすればこのバカに大した熱意や目的が無いことは2、3質問をすればすぐ分かることで案の定嫌だ嫌だの薄い動機でどこかに受かることはなかった。

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 その他単純に安定性だけを求めて警察官を受けて最終試験で落ちたり、市役所を受けたりした。大学時代専攻していた社会保障法の流れで社労士を取って独立しようとかも試みた。

 でも全て動機が浅く本質で仕事を選ぶことは全くなかった。

 恐らく私と同じような動機で上記のような行動をとる人も少なくないと思う。しかしちゃんとその根拠を振り返ってみてほしい。

 世の中のほとんどの人は私の様な考えなしではないと思うが、

 動機や根拠は本当に十分だろうか?辞めたい辞めたいが先行してしまっていないだろうか?

 凄い当たり前のこと言ってるが、良い子のみんな!これは私の様なアホを生み出さないためのお願いだ。

 しかし、今考えるとこれはラッキーだったなと思う。こんな適当な動機で間違って採用されたり、資格を取っていたら間違いなくまたすぐに嫌になるという上、簡単に転職するという癖が自分についていたと思う。そしてこの時は転職といったものに客観的な視点がなかった。ある意味自分の経歴に傷がつく面も当然あるからだ。
 ことごとく無知というものは恐ろしい。

 つまりただ軽度の辛い・嫌だという理由で次の転職先を見つけるのは基本的におすすめできないということだ。転職というものはそれなりにリスクも付きまとうため容易に行うものではないからだ。

 ただ鬱になりそうなレベルで辛いことがある場合は話が別で、その場合は一刻も早く転職するべきだと思う。仕事はそこまで無理してやるものではない。

2、好きなことやりてえ

 私はゲームをこよなく愛している。何ならファミコンから現在のPS4に至るまでライフワークかキチガイの如くゲームに時間を費やしてきた自負がある。今はPUBGを延々とやっている。(弱い)

 そして初めての転職は好きなことを仕事にしたい!!!!!という熱い想いでゲーム会社に転職した。この気持ちは多くの人が恐らく理解してもらえるものと信じている。

 結論から言うが、失敗だったと言わざるを得ない。そしてこのような動機だけで転職をすることを私は勧めない。。。少し長くなるが私の経験を話そうと思う。

 初めての転職に至った大きな理由は、社長が逮捕されて仕事が無くなったことだった笑。もともと3000人いた会社だったが、これを機に社員の大多数はプロジェクトごとほかの会社に引き抜かれた。

 そして残った200人のうち150人は仕事が無いから自宅待機で、残った50人はもはや派遣先には雇ってもらえないため、何とか自社コンテンツ・アプリを作って儲けようとするといった漫画のようなカオスな状況だった。

 地図検索を用いて近くのラブホテルまでの経路を即時に表示する等の糞アプリを作っていて私はそこに載せるお姉ちゃんの絵を書いたりしていた。

 振り返ると最も意味のない仕事だったと思う。

 そして、DL数を見たら100行かない。社内の人しか使ってないんじゃないかというレベル。会社をこのようにした本人(社長)は呼ばれていくといつもオンライン麻雀を一日中やっているというどうしようもない奴だった。

 余談だが会社がつぶれかけて自宅待機しているときにこっそり日雇いの仕事をしていた。

 謎の工場にバスで連れていかれ、おばちゃんたちと一緒に一日中宗教めいたキーホルダーを箱詰めするという仕事などをしていたこともあった。。。まさにキャリアの底辺であったことは疑いようもない。

 今では笑って人に話すこともできるが、今思えば恐ろしいことだ。よくぞここまでこれたなと涙ながらに語れるレベル。

 そして当時私はまずいことは分かるのだが、どこか当事者意識が無かったので「まーやべえよなー次の仕事探すか」くらいにしか思っておらず、適当に転職エージェントのもとを訪れた。とんでもなく危機感の無い能天気野郎だと思う。

 だが「会社が潰れそうだから転職する」といった動機は今までのカスのような転職動機とは破壊力も異なり、その会社に行きたいという動機は根拠がなくただの熱意を伝えた適当なものだったが、説得力もあったのか運よく2社から内定を貰った。思えば転職活動をして内定を貰ったのはこれが初めてだった。

 1社目は就職系の事業をしている会社だった。そして2社目は前述した一部上場のゲーム会社だった。

 1社目は業務内容を非常に詳しく説明してくれて、私も非常に面白そうな仕事だし、自分にもあっているなと思っている部分が面接を通じて感じた。

 そして面接官を含め非常に良い人たちで、馬が合ったのを覚えている。会社も最後決定するまで何とか来てくれないかと自分を評価してくれていた。

 本当に今思えばその会社に行けばよかった。しかし、私は好きなことをライフワークして生涯を捧げたい!という強い想いに嘘をつくことはできなかった。それほどまでに私のゲームに対する愛は深いものだった。

 ここでの失敗は仕事の側面や内容を全く見ていなかったのだ。仕事はあくまで仕事であり、向き不向きがある。そして何より重要なのは仕事のジャンルではない。その仕事の内容に着目すべきである。

 私が鼻息荒く始めたオンラインゲームのマスターという仕事は以下の様なものだった。決して仕事自体を否定するものではないが私には向かなかった。

 ・24時間体制のユーザー対応(障害が起きれば深夜対応も)
 ・ユーザー告知は一字一句間違えると大問題になる。
  ┗効率重視が身上の私は神経を使う仕事は個人的に向いていない
  ┗イベント終了時間を1分間違えただけで補償を求める
   クレームが30件届く
 ・テストやユーザークレーム対応などの事務作業
  ┗工夫・積み重ね要素が薄く日々来たものを打ち返す仕事

 もちろんゲームを通じた仕事が楽しい部分もあったが、本質的に仕事を見れておらず、上記の面に非常にストレスを感じるとともにほぼ事務業務に等しく自分の成長も無かった上身に着ける経験やスキルも業界では使えるかもしれないが、決して汎用性のあるものではなかった。

 つまりは仕事の『内容・性質>仕事ジャンルが好き』だと身をもって体験した。今の私の判断基準だと間違いなく1社目の事業会社を選んでいただろう。

 悪いことは言わない。好きというだけで仕事を選ぶことは避けるべきである。言い方を変えれば仕事のジャンルが好きという部分は感情的な要素もあるのでなかなか難しいが仕事を選ぶという点においては重要度を下げるべきである。

 すっげえ長くなってきたので一旦ここまでにする。

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黒羊@データ×ゲーム
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