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Poem

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Arimの詩…風のなかを通り過ぎる時、今日はどんな風景が広がるだろう…。それは、林の中を吹く風とは限らない。街の中を吹く風、貴方との境界を渡る風。…詩と歩く。
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2017年10月の記事一覧

Poem)深夜になると…

Poem)深夜になると…

深夜になると、精霊の森の扉がひらく
入ってもいいよという代わりに
目の前に、鍵のかかっていない
扉が現れる

扉の入口に頭を出したキノコに
暗号を複数回、言わなければならない
昼間のうちに集めた花束と
緑や黄色の両手いっぱいの葉、
詩の言葉
涙を貯めたガラス玉

キノコは自分好みのお土産に
満足すると
傘をひらきあっという間に
土に溶けていく

精霊の森の扉は、開きかける
午前零時
ここからは一本

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Poem)夕暮れ断章…今日も、振り返りながら飛んでいく

Poem)夕暮れ断章…今日も、振り返りながら飛んでいく

あるいは、黄色かもしれない
友達に 曖昧な返事をしながら、
信号機の前で立ち止まった

携帯でメールを交わす横で
夕暮れが
通り過ぎていく
耳を澄ませ
全神経を空に向けて
風を感じて
きっと、
こうしているうちに
羽が伸びてきて
今だ。
夕闇の黒い波の先端が
私の影に触れる直前に
飛び立てる

合図は
あの空の低いところに輝き出す
金星の光
紛れ込めばいい
黄色だね、
闇と夕焼けの狭間に
飛びたて

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Poem)ところが、道端には…

Poem)ところが、道端には…

ところが、
道端には
小石がひとつも
ないのだった
アスファルトのうえ
雑草のうえ
どこを歩こうが
小石が見当たらない

小石がなくなって
しまうということを
考えてもみなかった
ドローンが小石を見つけると
すべて吸い取ってしまうという
未来の掃除機
私たちに
小石は必要であると
思うのだが、
何故か、
その説得の理由を
今夜は考えなければならない

小石を地上に
戻すために。
#詩 #現代詩

Poem)雨

Poem)雨

雨を連れて歩いている少女がいた
少女の後ろにはいつも
雨が降っている
少女が振り返ると雨は止み
前を向いて歩き出すと
ふたたび音を立てて降り出す

少女は何日も歩き続けた
少女は茶色い砂の国に呼ばれた
灼熱に焼けて咲く砂の花を
見るために

少女は青い空の国に呼ばれた
天上の深い底に根を伸ばし
眠るように咲いている青い花を
見るために

少女は白い大理石の国に呼ばれた
王様の誕生日に咲くという

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Poem)鳥と空の幻影がはじまるとき、

Poem)鳥と空の幻影がはじまるとき、

鳥と空の幻影がはじまるとき、
鳥は空から生まれでるのだ
もしそれが、違うとしたら、
では鳥はどこからか生まれるのか、と

蒼い時間が、鳥の形肖を生み出す
鳥の目は闇を見つめない
暗闇に耳を澄ませ
始まっていく物音を
羽ばたきに記憶させて
鳥は羽を膨らませる
広げるだけだ
まだ未明の方向に
嘴を向けて

羽ばたきは鳥の言語だ
aiueoに集約してみてごらん
聴きとってごらん、と
光が空にのぼるとき

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Poem)夢のつづき

Poem)夢のつづき

夢のつづきを
歩いていきたいと
思うのだけれど

明け方に見る夢を
最近は  忘れている

夢占いの本を
見なくなって
2年が経つ
覚えてしまった
と言えば
それまでだけれど
もう  あまり見ないと
決めたんだ

何故かって
信じていることが
目の前にあってね

朝早起きして
川べりに行ってみると
妖精が花の咲く道を
作ってあって
それを見つけると
夢のつづきのような
まだ生まれない夢さえ
叶いそ

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