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Poem

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Arimの詩…風のなかを通り過ぎる時、今日はどんな風景が広がるだろう…。それは、林の中を吹く風とは限らない。街の中を吹く風、貴方との境界を渡る風。…詩と歩く。
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記事一覧

Poem)あまりにも深く…

Poem)あまりにも深く…

祈りの気持ちが
言葉にならない場所で
いつも 鐘を鳴らしている

あまりにも深く
長く続く鐘の音が
あちらこちらに響いている

寝ていても起きていても
お茶を口にしたり
外を歩いても
見るものすべて
歩く足元すべての内側に
息を継ぐように
心に祈りの鐘を鳴らしている
#Arimの詩 #詩 #現代詩

Poem) 蝉

Poem) 蝉

コンクリートの上に不時着する蝉
夏の到来を教えてくれた透明な羽は
擦り会わせる役目を終えて
風の音を聴きながら
自分の体を
レースを纏うように覆っていた

大きな黒い瞳は
何年も生きてきた土の中を
思い出している
日の光をブランコのように揺らす
緑の葉影で
自分の羽も 光の振動となって
いのちの夢を鳴らしていた

光の波は、蝉の黄金色の思い出を
見守りに来ていた
雨をよけて 雲の門を開き
手のなか

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Poem) 波動…

Poem) 波動…

降り続く雨
側溝の溢れる黄色き水の跳ね上がりは
生きている生きている、と
時を鳴らしていく

青々と湛える山上の湖水
空を写す鏡のような水面は
吹き続ける風に
白い波を描き続け
生きろ生きろと
木々の根や
鳥の羽や
人の心へ
祈りの言の葉を響かせていた
#Arimの詩 #詩 #現代詩

Poem)生きるとは…

Poem)生きるとは…

昼なお暗き森に
風が静かに吹きわたる
暗闇で 葉の吐息1つ1つが 
私たちへの 
光玉を作っている
生きるとは
善であれ、と
#Arimの詩 #詩 #現代詩

Poem) 雨音の調べ 2…

Poem) 雨音の調べ 2…

雨の素足が降り立った地面に
明日は小さな
緑の靴下が
編み上げられてあるらし

鳥たちの伝言板
#Arimの詩 #イマジズムの詩 #詩 #現代詩

Poem) 雨音の調べ 1…

Poem) 雨音の調べ 1…

雨の着地音に聞き入る
自由の女神たちが
ひとつひとつ手にする楽器を
鳴り響かせていく

雨のオーケストラ
#Arimの詩 #イマジズムの詩 #詩 #現代詩

Poem) 小さな花

Poem) 小さな花

小さな小さな花に教えられて
小さな小さな幸せを見つけていく
部屋を歩くときにも
外へ出るときにも

風がそよぎ
鳥の声が辺りを包んで
緑の草の合間に
虫が動き回っていて

共通の言葉を話さない人とも
目で笑いあえて
心を重ねて時の流れを歩き

小さな花たちの楽園のように
たくさんの歓びに気づける日
#Arimの詩 #詩 #現代詩

Poem) Hikari…

Poem) Hikari…

光のかたちを集める
水が いろいろなかたちになれるように
光も 
地上に
百花のかたちを放つ
あなたも私も
光となって 生きている
#Arimの詩 #詩 #現代詩

Poem)光の下で

Poem)光の下で

ゆっくり歩くのも
足早に駆けていくのも
光の下で
大きく意味は変わらない
注がれる陽の光量は
背の高い人も
低い人も
何も変わらない
光りが一滴の雫を落とすと
時間はまた、膨らんで
世界の一日が満ちていく
#Arimの詩 #詩 #現代詩

Poem)揺らぎの合間に…

Poem)揺らぎの合間に…

揺らぎの合間に
雪が降ってくる
ゆらゆらゆらゆら
降ってくる
揺らぎとは
扉の鍵がゆらゆらゆらゆら
外れること
時計の針が
一秒の間をいったりきたり
戸惑うように
進んだり
遅れそうになったり
張り巡らされた糸が
ゆらゆらゆらゆら
ほどけはじめること

風は鳩の羽を休ませ
ゆらゆらゆらゆら
木々を揺らし
季節をめくる
人々の胸ポケットに
ゆらゆらゆらゆら
花びらを降らせていく
#Arimの詩 #

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Poem)こんな夜には、…

Poem)こんな夜には、…

今日は何を話そうか。
そうだそうだ、この間忘れていた
あの話、どうもあなたと面と向かうと
あれもこれも話したくなって。
その前にお茶だお菓子だと、
いろいろいろいろ持ってきたくなって
せっかく来てくれたのだから、
一番美味しいものを
あれこれ出してきて、
さあさ、準備ができた、
まずはお茶をどうぞ、
これは美味しいね。
なんてやっているとまた仕事の時間、
子供が帰ってくる時間。
だからだから、毎日

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Poem)光は…

Poem)光は…

今まで夢みていたものは
何だったのだろうか…

苦しみの世界で
誰かが見せてくれた灯りを
手のなかに握りしめて
その灯りの光源を探しながら
小さな灯を落とさないように
歩いてきた

手を開くと
光は蛍のように飛んでいって
しまうように思い
ずっと手のなかにしまいこんでいた

今開いてみようと思う、
たくさんの蛍が生まれて
夜を明るくするように
明け方の光に届くように
#詩 #現代詩 #Arimの

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Poem)光の風

Poem)光の風

昨日の風は、今日に届いて
伝言を置いていく
日付変更線を超えて、風は続いている
雲は形を変えてしまうし
太陽は沈んでいく
風が開けていく戸
風が揺り起こす時の花
風は神さまの乗り物のよう
川の流れに
朝の光を浮かべて
舟を漕いでいく
#Arimの詩 #詩 #現代詩  

Poem) 祈りの階段

Poem) 祈りの階段

“つかのまにすぎていくものに”
ふれることはできる、
この幻想の現実に
私たちは 一歩づつ歩いてきた

北に向かう階段は
どこへ通じるのだろう、
私たちは手を合わせて
黙って 黙って のぼりつづけた

時間に出口はあるのだろうか
私たちの夢は
どこへ行きつくのか

青空から 吹くという風が
山林の葉を 揺らして渡っていく
#Arimの詩 #詩 #現代詩