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Poem)雨

雨を連れて歩いている少女がいた
少女の後ろにはいつも
雨が降っている
少女が振り返ると雨は止み
前を向いて歩き出すと
ふたたび音を立てて降り出す

少女は何日も歩き続けた
少女は茶色い砂の国に呼ばれた
灼熱に焼けて咲く砂の花を
見るために

少女は青い空の国に呼ばれた
天上の深い底に根を伸ばし
眠るように咲いている青い花を
見るために

少女は白い大理石の国に呼ばれた
王様の誕生日に咲くという
白い石の花を
見るために

少女は悲しみを刻む人々の国に
呼ばれた
湧き出る泉の横に座り
涙に触れると光る花を
見るために

私の傍らで
少女の降らせる雨が
透明な花を咲かせて通り過ぎる


#詩   #現代詩


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