- 運営しているクリエイター
記事一覧
第零回 花かんむりの魔女作品展
ちりりん、りん。
軽やかなベルの音が鳴って、
薬草茶店「マーシュマロウ」の扉が開く。
優しい花と、紅茶の匂い。
学園帰りの少女たちの、
小鳥のような笑い声。
―――ようこそ、
ここは、「花かんむりの魔女」の店。
会場では、花かんむりの魔女の物語の情景展示の他、
作品の販売を行います。
日時 2024年10月5日(土)〜 6日(日)13:00〜18:00(最終入場 17:30)
会場 Ar
鉱石少年と不思議なカード3
「またあの店に行ってみようよ、蛍石」
好奇心に瞳を輝かせながら、水晶が言う。
僕ももちろんと答えた。
「そうだね、水晶。まずはこのギャザリングブックを仕上げようか」
明日の午後の予定が決まった僕たち双子は、少女のアルファベットカードをページの中央に貼り付けたのだった。
翌日の午後、僕は双子の片割れの水晶と一緒に、自転車に乗って町へ出かけた。
春の日の、記憶を辿ってぐるぐると、大通り