SNSに疲れた僕がまだみたいと思うものについて〜モノカキ、モノカケル Vol.0〜
SNSに疲れた。Twitterに疲れた。インスタは見なくて良くなった。Facebookは誰もやってない。
僕だけじゃない、この感覚は(多分この流行病の影響もあって)一つの勢力的に、確実に、広まっている。
ここから僕は、なんとか離脱したい。なんとか離脱するために、僕は僕が観たいものを、僕がSNSに投稿したい(すべき)だと思うものを、自分で作ることにした。
もう、見たくないものは書かない
それにあたって、なぜTwitterがつまらないのかを、徹底的に考えた。たくさん聞いて読んで、分かったのは「自分を含めたヒトの話」と「トレンド」に飽き飽きしていることが原因だと言うことだ。
僕のように実名でやっている、極めて「公」なアカウントをメインで使っている人も、いわゆる「リア垢」と呼ばれる「私」なアカウントをつかっている人も、同じような疲れを感じているのだ。
今タイムラインに流れる大体の投稿は、以下の3つに分類されると思う。
・芸能人、政治家の一挙手一投足に以下に「大喜利的に」石を投げるもの
・自分の近況や思想を「素材そのままの形で」綴るもの
・トレンドに上がっている事象に対し、逆張りで“新しい”価値観を述べるもの
「素材そのままの形」というのは、ただの生活の切り売りであり、なんのフィルターも通していないということ。「感想」でも「エッセイ」でもない、”ただそこにある”人の生活。
僕たちは自分が思っている以上に、他人の生活に興味がない。興味がないのに、見て疲弊してしまっている。ストレスを感じてしまっている。人の生活を受動的にただ眺めることは、意外とカロリーが高い。
そして、もう一つ僕が「疲れる」と思うものの源泉、それが「トレンド」。
最近のタイムラインで言えば「#検察庁法改正案に反対します」「誹謗中傷に対するお気持ち表明ラッシュ」…etc
挙げればキリがないが、これらの問題に対するTwitter上に飛び交う意見に、何も本質的な(クリティカルな)ものはないと思う。
前者で言えば、相反する主張を持つ2つのハッシュタグがトレンドに浮上し、「賛成」「反対」「興味なし」という2(3)元論でしか語れないという事態そのものを憂うべきだと思う。
後者であれば、お題目としてあげられた有名人に、いかにうまくコメントという石を投げるかという「大喜利」によって過激化する誹謗中傷は、あの日トレンドに某氏の訃報が上がったから始まった一件から学んで、「もうトレンドは見ないことにしよう」と一人ひとりが心に決めることでしか、解決しないと思うのです。
つまり僕は、あの日たくさんの人が
「私も誹謗中傷についてのお気持ちを表明しなくては」
と動いてしまったロジックにこそ、誹謗中傷が生まれ続ける体質の根っこはある、ということが言いたい。
そんなことを踏まえて、今日から始める新しい企画の話を。
ここまでをまとめた、企画の大前提として、「フィルターを通さない形での自分の物語の記述」、そして「トレンドに迎合したコンテンツの発信」はやりたくない。
これは、「もう見たくないもの」はやらないという決意表明。
「聞き役」が足りないこんな世界でオタクは
では、僕がまだSNSでみたいものはなんなのか。
それは、「好きなモノ・コト」のフィルターを通して、自分の物語を投稿している人たちだ。
好きなバンドマンは、歌を通して、バンド活動を通して、自分の日々を、思想を語っている。
絵を書く人は、風景を、心象を切り取って表現している。熱い思いをタイムラインに吐露するオタク、短歌を読むヒト、小説を書く人、「おしゃべり」をする人なんかも同様だ。
僕は、そういう人たちの文章は、まだ読みたいと思えるし、そういうSNSは、まだ見たいと思える。そして、そういう投稿は読んでいて疲れない。
そこにあるのは決して「大喜利的な点数稼ぎ」でも、「自分を保つための物語の切り売り」でもない、「熱量を持った楽しい発信」だと思う。
そして僕は、オタクだ。オタクに相当する生き物だ。僕が好きなものは、もっともっとたくさんのヒトにおすすめしたい。おすすめしてハマってもらうことが、何よりも嬉しい。
だけど世の中には圧倒的に「聞き役」が足りない。もっともっと時間があれば、聞き役の総量が多ければ、という気持ちから僕は「インタビュー」活動をしている。
それを更に発展させた、インタビューではない、新しい「おすすめ」の形、新しい僕の「発信」の形、それが新しい企画「モノカキ、モノカケル」だ。
企画名も発表できたところで、ここまでをまとめて、さらなる前提(宣言)を提示したい。
この企画では基本的に「モノ」を通して、もしくは「好きなコト」をすることを通して、僕が大好きな表現者の皆さんの魅力を伝えていくことにする。そして、その魅力を伝えるための「企画・編集者」であり「尺度」となるのが、この僕だ。
表現者の方と、新井で一緒に「モノ・コト」について語ったり、「モノ・コト」を通した表現で作品を作ったりすることで、「聞き手」を増やす足掛けにしたい。
もっと単刀直入に言うなら、「オタクのアイデアで、なんとか推しを輝かせたい」。そんな企画だ。
さらに、この企画で大事にしたいのは、「どこへ向かうかわからない、ワクワク」だ。
この企画では、インタビューと違って、僕がコンセプトを用意して、立てた筋道通りに編集する、みたいな手順は存在しない。むしろ僕がはじめに持っていった企画案通りになった記事はほぼないと言っていい。構想段階から、何が楽しいか、何が面白そうか、お誘いさせていただいた皆様と、一つ一つ決めたものばかり。
そんな対話的な、作る側のワクワクまで、伝えることを目指したい。
さて、誰と何をやるんだい?
それでは、今回第一弾として連載を開始する、3つの具体的な企画内容に移りたいと思う。
① ×長利和季さん
「僕らから一番と遠いものa.k.a.“少女漫画原作の邦画”をちゃんと見て思ったことをかいてみる」
インタビュー企画「表現者たちの伏線」でも取材させて頂いた長利さんに、再び協力していただき、「映画」の感想を各々語り尽くすことで「人の価値観」にふれる倒しさを届ける企画。洋画ばかり見ている二人が映画「orange」を見て何を考え、何を感じたのか?インタビューや普段のエッセイからは感じ取れない「二人の価値観の違い」とは?お楽しみに。
長利さんのチャンネルでアフタートークもあるかも?
② ×nemurieye様
「お互いの『とっておきの一首』をもとに連想されるテーマでエッセイを書いてみる」
noteにてエッセイや短歌を書くことを中心に活動されており、大学の先輩でもあるnemurieyeさん。
自分には絶対かけない語彙や話運びのエッセイを書かれる方で、でもどこか自分と趣味や考え方は似ていたり…そのあたりも、自分のエッセイと読み比べつつ楽しんでいただきたい!
③ ×小谷あすか様×nemurieye様
「新井とnemurieyeさんの共作物語短歌4首とそれをモチーフにした一枚絵」
一番最初の企画段階では想像していなかったまさかの3人コラボ。新井とnemurieyeさんで「起承転結」を意識した4首の短歌を「上の句:新井 下の句:nemurieye」「上の句:nemurieye 下の句:新井」でそれぞれ作る、という企画が派生して、「どうせだったらこれに小谷絵書いてくれん?」と言ったら書いてくれることになったのでした。
下の句を書く人、上の句を書く人、絵を書く人3人がそれぞれ打ち合わせずに自由に物語を解釈していった結果、何が生まれたのか?お楽しみに。
以上3本の企画を、7/12からの3週間、週一本のペースで公開していく。
そして、それぞれコラボしてくださる方の中には、この企画のアフタートークだったり裏話を発信したいと言ってくださってる方もいらっしゃるので、そちらも是非チェックを、お楽しみに。
目標:「総PV4000」
最後に、この企画をやるにあたっての自分の目標を。
この企画で僕が狙うのは、「バズ」ではない。前述の通り、「トレンド」でも「大喜利」でも無いわけだから、「バズ」とはそもそも真逆。
でも、同時に「参加してくださった皆様の魅力と、企画の面白さをなるべく多くの人に伝える」ということができなければ、「企画者、編集者」としては失格だとも思う。
だから、現時点(2020/07/05)での自分のnoteの最高PV「1,697」そして十番目の「978」を指標とし、「全記事1000PV超え」を目標としたい。
そして、ただ数字目標を掲げても訴求力が全然ないため、
「最後の記事を公開した時点から1ヶ月で、全4記事の総PVが4000以上あれば第二弾も企画」すると、ここで宣言する。
1000PV、僕が泥臭く集められるPVだと思う。僕が手を届けられる限界だと思う。それぐらい自身を持って面白いと思える企画になったと、自負している。
こうやって目標を掲げないとつまらないし、協力してくださった方に失礼だなと思うので。お時間を割いて作るのに協力していただいたわけですし。
ちゃんと目標を掲げまして、これで言いたいことはすべてです。
来週から、僕の大好きな「モノカキ」のみなさんと「モノ・コト」を「カケ」合わせて、「楽しい」をお届けする新企画、「モノカキ、モノカケル」をどうぞよろしくおねがいします。
それでは!!!!!!!
7/12 更新予定 nemurieyeさんのnote
7/19更新予定 長利和季さんのTwitter
https://twitter.com/Osari_kazuki
7/26更新予定 小谷あすかさんのTwitter
https://twitter.com/MAJIRESUYAMENA
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