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『書くことについて』スティーヴン・キング(2013)|読書感想文

本の紹介

『ミザリー』や『スタンド・バイ・ミー』で知られる小説家、スティーブン・キングが教える小説の書き方。実例付き。また、自身の半生や書くことの意味など、キングにとっての「書くこと」。


感想

とても濃い内容

冒頭の「履歴書」の章では、書くことと切り離せなかったキングの半生が語られます。そこまで本の3分の1ほど。すでに1冊読み終えたような濃い内容でした。面白いので一気に読みましたが、疲れました。
書くことについては、これから小説を書く人や、それまで、やってきた小説の書き方ではうまくいかない人にとても役に立ちそうな内容が実例を交えて説明されています。自分でもちょっと文が書ける気がしました。
後半には、賞への応募やエージェントを探しなど、出版社から本を出したいという人向けのアドバイスです。ここらへんは時代や国によって違うと思いますが、エージェントが出てくるあたり、アメリカらしいなと思いました。
創作から出版まで網羅した内容で、小説や創作の講座や講義を受けるのと同じくらいの価値があると思いました。

読みやすい

内容は濃いのですが、とても読みやすいです。ホラー作家なので怖い人なのかなと心配していましたが、文を読む感じではとても正直で気さくな人のように感じます。文も直感で理解できるようなシンプルなものになっているのではないかと思います。

もっと読みたくなる、書いてみたくなる

作家が大事に大事に時間をかけて丁寧に慎重に掘り出した物語や文、大事に大事に読もうと思いました。
小説を書くことのポイントが分かったところで私も覚悟して、なにか書いて見たいと思いました。いきなり長編小説が書ける訳ではありませんが、とりあえず、noteが続くようにがんばります。

最後に

作品の裏側を知るのは好きではない私ですが、自伝やエッセイを読むのは割と好きです。今回は、外国の作家で、何作か読んだことのあるS・キングの自伝的文章読本に挑戦しました。全く小説を書いたことがない私にも小説を書いてみようかなと思わせる、わかりやすく参考になる本でした。小説を書いてみたいと一度でも思ったことがある人は読む価値ありです。

本のリンク

↑直近で読んだS・キングの本です。あまり怖くない…はず。

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