出会い~人生の転機~

今日は私が過去世に出会った

ある豪傑との出会いについて語ろうと思う。

私は、その時中国の田舎で猟師をしていた。

弓の腕を見込まれ、戦場へ

最初こそ、びくびくしていたが武勲を立てれば生活を楽にしてやれる。家族の顔が浮かんだ。

近くにどうみても甲冑の光沢が違う人間が現れた。この距離なら射止められる。ワクワクした。
左目をつむり兜を狙う。

数百メートル先の獲物でも逃さないのに、兜を飛ばしただけだった。硬い繋ぎ目なのだろう矢じりが負けた。

一瞬で取り巻きに掴まる。大将クラスの人間らしい。殺そうと刃を振り上げる側近。

「まて、これほどの腕勿体無いじゃないか、」その兜をとばされたのに、まわりを見回す。

「おい、寝返るか?」縛られ剣先で側近にこずかれる。

「家族が里にいる。」それだけ言った。裏切れば、一族皆殺される。

「殺されなければ良いのか?」兜をかぶり直し、いきなり私の髪を切った。バッサリと切られ、衣服も剥ぎ取られる。

「お前は死んだ。私につかえるか、このまま死ぬかだ。」意味はわかった。捕虜として生きるか、死んだことにして、敵に寝返るか

私は生きる道を選んだ。

お館様の鋭い眼光に、引き込まれてしまったからだ。

闇に生きる人間となった。

認められなければ、先はない。

山をかけた足腰は、訓練をものともしなかった。

すぐに頭角を表し、お館様の側近となった。

したっぱではあるが、先かげを委されもした。だが、故郷訛りを恐れ必要以上なにも話さなかった。

いつか、恩がえしをしようと心に誓った。

兜を飛ばした自分すら使える者なら使う。

そんな大将だから、ついていくのだ。


ここまで


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