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大人になれば大人になれる

大人になるにつれ、自分をたくさん守ってきた

大人になれば、大人になれると思っていた。

小さな頃から大好きだったアイドルが歌を歌い、ステージで踊る姿が遠くて、なりたくて。「私も大人になったらこんな風になれるかな」って憧れていたけれど、気づいたらそのころの彼女達の年を優に超えていた。

なのにどうして今でも彼女たちはこんなに輝いて見えるんだろう。

大人になれば、私もこんな風にキラキラして綺麗で可愛くなれると思っていた。

なのにどうして私は、鏡を見ても自分がキラキラして見えないんだろう。

少しだけ年齢を重ねて、少しだけ愛し愛されて、お化粧を覚えて、お洋服にもたくさん触れて、髪の毛だってふわふわさせられるようになったの私。

昔より、「可愛いね」って言ってもらえるようになった。昔より、「素敵な人だ」って言ってもらえるようになった。

なのに何でこんなに私は今もまだ自分を見て涙を流してしまうくらい苦しいのだろう。


大人になるにつれ、自分をたくさん守ってきた

大人になるにつれ、年を重ねるにつれ、今までしたことが無い体験をいくつかしてきた。「体験」は「経験」となった。

大人になるにつれ、初めてがなくなっていった。

初めてがだんだん怖くなった私は、大人になるにつれ自分の守り方を覚えてしまった。


思えば私はいつも被害者である気がしていた。いや、被害者にしたかったんだ。自分を被害者にすることで自分を守っていた。

「私は可哀想で、でも私はそれに負けずに頑張っている」ってずっと思っていたし、それをしなくちゃ私は精神が保てなかったのだろう。というか、自分が精神を保つような力が無かったのだ。

昔より、悪口を言わなくなった。だけどそれで自分が良い人になったと思いこんでしまったことで、悪口を言わない代わりに人を憎むようになった。

「私にこんな傷を負わせて。後からそのこと後悔すればいいのに。」っていろんないろんな人に思っていた。なんて苦しくて醜いんでしょうね、私。

でも、それが私が知ってる私の守り方だった。


夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ。

『夢はこんなにありすぎるのに 言葉にするとみんな笑うの』

私にも夢があった。アイドルになることだった。

大好きな彼女達みたいに私もみんなの前で歌って踊りたかった。表現力には自信があったし、コミュニケーション力だってそこそこあるし、高校の頃から始めたダンスだってすぐセンターになれちゃう位センスがあったの。

何より私自身で誰かが笑顔になって、誰かを楽しい気持ちにさせられるアイドルという存在に私もなって誰かに夢と笑顔を与えたかった。

だけど、みんなその夢を笑うのよ。誰だって周りにその夢に賛成してくれる人はいなかったの。

だからその夢を見ることを諦めた。誰かに笑われるのが怖くて、その夢から逃げることで私は私を守ってしまった。


アイドルになる夢から逃げた私が次になりたかったものはお嫁さんだった。

私が大好きだと思った人に精一杯幸せになってほしくて、幸せにしたくて、ずっと隣で笑っててほしかったし。いろんな夢を見る私の側に早く誰かいてほしかった。

でもその夢も、本気にしてくれた人なんて誰もいなかった。

みんな「まあ今のうちだけだよ」、「そのうち別れるよ」って言うの。

だからその夢を見ることもいつの間にか諦めた。私のこと離してほしくないから目一杯優しくして、傷ついたと嘆いては優しくされるのを待ってばかりだった。それでも苦しかったから、今度はその夢さえ見ることをやめた。

結局私は大人になった気になって、夢からも逃げ、自分だけを守っていただけだったのよ。

キラキラした理由

何であんなにアイドルがキラキラとして見えるのか。

それは私よりもずーっと前に、自分の夢に向けて本気で努力して、それをちゃんと叶えていて、更なる夢を見ているからだろう。

あんなに小さい頃からその覚悟があったことが、彼女たちがいつまでも輝いて見える本当の理由だろう。

でももしかしたら彼女達からしたら平凡で普通に生きて、ゆっくりと時間をかけて夢を見つけようとする私達も、また輝いてみえるのかもしれない。

結局人はないものねだりだ。何かに対する愛の本当の意味を知らない人が知ってる人を羨んでいるだけで、私たちはその愛をいつからでも知ることが出来るのだ。


大人になるということ

つまり何が言いたいかというと、大人になるということは自分と戦うということだ。

大人になるにつれ守り方を覚え、逃げ方を覚えてしまうし、自分を大人に見せる術まで覚えてしまう。

生きるって難しいけど、本当はもっと生きるって単純だし、愛も本当はもっと単純だ。なのに私たちは大人になって自分の守り方を知ってしまうがゆえに、生きるということをいつの間にか難しくとらえてしまう。

本当はもっとしたいことをしていいはずなのに、誰もが自由でいいはずなのに。

だから私は自分の守り方を捨てた。

もうだれかを憎むことも悪く言うことも、自分の夢から逃げることも、全部全部捨ててやる。代わりに私、自分との戦い方を覚えましょう?

大人になれば大人になれると思ってたけど、今は違う。

私自身が私を大人にしなくちゃ私はいつまでだっても自分が可愛い子供のままだ。

自分の未来を作るのは私だから。未来を作るには過去としっかり向き合わなくちゃ。

私達は生きている限り、この足で地球を踏みしめている限り、前に進み続けなければならない。

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読んでくださったあなたへ

なっがい文章ここまで読んでくださってありがとうございました!(笑)

ここまで読んでくださったあなたに今回少しだけこの歌を紹介させてください。

この文章に少しだけ登場させたのは、モーニング娘。の『大人になれば 大人になれる』です。タイトルもここから少し引用させていただきました。

この曲の中に、こんな歌詞があります。

「大人になればきっと大人になれるはずよ ほんのちょっとだけ待ってほしいの」

皮肉なものですね。やっと自分が大人に近づけると気が付いたときにはもう遅くて、もう少しだけ待ってほしいと願った頃にはもう遅かったりするんです。少しだけ、少しでいいから待ってほしいと願えば願うほど人も夢も時間も待ってくれないんです。

私がここにこうやって文章を少しずつですが書き続ける理由は、私が本気で叶えたいと見つけた最初の夢だからです。この夢からだけは逃げたくなかったから。

私の文章を読んでくれたあなたに、私と同じ後悔をしてほしくないんです。

失敗は後悔に繋がります。でも失敗しないと人は結局学べないんです。だから、たくさんの失敗をしてほしい。

だけど、それでも手遅れにはなってほしくないから。だからこの文章を読んでくれた人に、自分と同じ涙は流してほしくないんだわよなぁ~とか思いながら書いてます。

だから私は自分が大好きな「言葉」で人を救い続けたいんです。

この後悔と手遅れを償うためには、私が不幸になることじゃなくて、ちゃんと過去の自分と戦って存分に幸せになることだと思うんです。


私は今抱える様々な過去の後悔を胸に、ちゃんと自分と戦って、ちゃんと自分を幸せにしてあげようと思います。

清く正しく、しなやかに。誰かに頼らず、自分自身で。


今日という日を生きるあなた、今日も明日もあなたが幸せであることを私は願っています。

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