「覚悟」の先には夢心地
仕事に全力投球な日々のなか、気が付けば2023年も4月に突入。
自分が求めるものも、周りに求められることも
だんだん大きなものになっていて、ここ最近は、その大きな変化の波から振り落とされないよう毎日必死になって踏ん張っていたりする。でも不思議とそういった渦のなかにいることが、楽しくて心地よかったりもして、ある種の自分の欲深さを感じずにはいられない。
その一方で、自分の内から湧き上がってくる複雑な変化の色々を違和感として認識する度に、どこか寂しさを感じてしまう自分がいる。季節が移り変わっていくようにゆっくりと、それでいて確実に、私の中で何かが変わり始めているのだ。
これまで当たり前だった価値観が、自分の中で変化していくことをひとつの「成長」と捉えて嬉しく思う反面、いつもそこにはほんの少しの怖さと寂しさがつきまとう。それはどことなく、新しい環境に足を踏み入れるときのワクワクと不安が入り混じるあの感覚に似ていて、「ああ、春の季節が巡ってきたなぁ」なんて感じたりもしている。
新しい環境に足を踏み入れるとき。今の環境から離れるとき。立場が変わるとき。何かに挑戦するとき。その変化が自分の意志によるものであるか否かを問わず、そこには常に、それなりの「覚悟」が求められる気がしている。
その「覚悟」というのは、新たな一歩を踏み出したことで生じる責任や問題を自分が背負うということであって、私からしてみれば、正直それだけでも相当なプレッシャーを感じてしまう。
そのプレッシャーに負けて、踏み出すことを躊躇してしまったり、悪い結果となったときに他人のせいにしてしまったり…。ついつい、やらない理由や逃げ道を探してしまいたくなってしまうのだ。
そんなとき、私は本に助けてもらうことがある。
同じ悩みを持っているだなんて偉そうなことを言うつもりはないけれど、熱意を持って物事に取り組んできた人々の言葉というのは、「覚悟」を伴っているからこそ、心に響くものがある。
とはいえ、物事に取り組む熱量や人生における選択肢の優先順位は人それぞれ。成功に辿り着くまでの努力は、きっと並大抵のものではないし、努力が実らないことも多いのかもしれない。それでも、何かに本気で向き合った人にしか見えない世界というものに、私は今、ものすごく興味があるらしい。
この本の中で、私がとても好きだったのが歌舞伎俳優、坂東玉三郎さんのお話。
「覚悟」の先にある、夢心地。
私もそんな夢の世界を楽しめる人生にしていきたいな。