【旅行記】大学生が静岡県下田市を旅行した話【一人旅】
2024年夏。
私は春に初めてした一人旅の楽しさが忘れられず、とにかく旅行に行きたいと思っていました。
そこで私は今度は、静岡県下田市を旅行することにしました。
静岡県下田市について
下田は下田温泉を擁し、下田街道の終点でもあります。
江戸時代には風待ち湊として栄えました。
1854年の日米和親条約締結により、下田は箱館と共に開港しました。
そのためペリー提督にまつわる観光地も多くあります。
昭和初期頃には川端康成『伊豆の踊子』などにより下田が観光地化し、
多くの人が訪れるようになりました。
また水産業では、金目鯛が名産品として知られています。
(参考:Wikipedia)
なぜ下田だったのか?
これはただ個人的に下田に用事があったというだけでした。
旅行には行きたいがお金がない、ということで、
用事を済ませるついでに下田を一人で小旅行することにしたのです。
1日目
用事が終わった私は、とりあえず伊豆急下田駅へ向かいました。
一旦マクドナルドに入り、チーズバーガーとバニラシェイクを食べながらどこへ向かうか考えていました。
用事がハードで、実はこの時点でヘトヘト。
強烈な眠気と、疲労によるうっすらした吐き気と戦いながら
「下田 寝れる場所」とか「下田 ネカフェ」とか調べつつ、
チーズーバーガーをちびちび食べます。
結局、まずは下田海中水族館に向かうことに決めました。
1日目①下田海中水族館
下田駅からバスに乗り、12時頃下田海中水族館に到着しました。
下田海中水族館 | 何処よりもイルカに近づける伊豆の水族館
水族館の外側にウミガメの水槽があります。
アカウミガメとアオウミガメがいて、見分け方も書いてありました。
水族館に入館しなくてもこの水槽は見ることができます。
入館料は2,400円。
水族館に入ると、アマガエルのガチャガチャがあったのでつい引いてしまいました。
「海中」水族館という名がついているだけあり、この水族館は海に浮かんでいます!
水族館ではイルカ、ペンギン、アザラシなどのショーや餌やり体験が行われてます。
なんとイルカと一緒に泳ぐ体験もできます!
ただ、私は金欠だった上疲れていたので体験はしませんでした。
まずは「アクアドームペリー号」に乗り込みます。
これは船型の施設で、中には大水槽があります。
水槽には色々な生き物がいるので、しばらく見ていても全然飽きません。
また、ペリー号では色んな人が魚を釣った写真が飾られていたり、釣りのコツや要注意生物など、釣りについての展示も多かったです。
ペリー号から離れて少し歩くと、
アザラシやペンギン、カワウソなどを見ることができます。
そして、「うみめぐり」という屋内の展示がまたあります。
ペリー号は大水槽がメインでしたが、
うみめぐりは動物が小さい水槽で展示されているので、個々の生き物をよく観察することができます。
他の水族館だとどの魚が何かわからなくなることが多いのですが、
ここは動物の特徴が説明されていることも多く面白かったです。
クラゲを展示したクラリウムは癒しをコンセプトにしており、良い香りがしました。
美しさが有名なミズクラゲ、アカクラゲなどはほかの水族館にもよくいますが、有櫛動物のカブトクラゲもいて楽しかったです。
一通り見終わり、水族館をあとにしたのは14時頃。
マックにいた時は体調が悪くどうなることかと思いましたが、水族館に癒やされて回復しました。
水族館発のバスは少ないので、
ペリーロードの辺りまで海沿いをゆっくり散歩することにしました。
1日目②下田城址の東側海沿いをお散歩
歩いたのは地図下部「下田海中水族館」から、東側の海沿いの道を通って、地図左上の「ペリーロード」までの道のりなので、そこそこ長いです。
街に入るまではコンビニなどもなく人通りも少ない道でした。
当時は晴れた夏の日で暑く、道中熱中症になったらまずいです。
自販機で水を買い込み、万全の状態で出発します。
下田の複雑な地形を眺めながら歩きます。
人も少なく、のんびりしていて快適です(暑いけど)。
歩いていると、無人島が2つ見えます。
小さい島が「雁島」、大きい島が「犬走島」です。
犬走島に入ってみたかったのですが、
残念ながら入口が封鎖?されていました。
歩いていると、少しずつ街が近づいてきます。
今回は海沿いの道を歩くので精一杯でしたが、少し内陸に入れば、下田城址(下田公園)に入ります。
後北条氏は、秀吉の小田原攻めに備えて下田城を築城しました。
確かに三方を海に囲まれていて攻めにくそうです。
(参考:15.下田城址 | 下田市)
街まで到着したのは14:20頃。
ペリーの胸像が迎えてくれます。
1日目③ペリーロードと周辺の街並み
ペリー提督一行は、下田に訪れると、
「了仙寺」において日米和親条約の追加条約「下田条約」を締結しました。
(参考:Wikipedia)
その際、ペリー一行が行進したのが、ペリーロードです。
レトロな街並みが人気で、「なまこ壁」も特徴的です。
ペリーロードを歩き続けると、下田条約締結の地・了仙寺に到着します。
了仙寺
了仙寺敷地内には、ペリー関連の展示を行う「黒船ミュージアム Mobs」もあります。
次は、「マイマイ通り」を歩きます。
マイマイ通りは南の了仙寺と北の駅前エリアを結ぶような道で、
この道沿いには多くの寺社が並びます。
マイマイ通りから建物一つ隔てた場所に位置する下田市立中央公民館には、「吉田松陰拘禁之跡」という石碑もあります。
吉田松陰はペリー艦隊と同時に下田に到着し、米艦に乗って海外渡航の企てを立てました。
この計画が失敗し、松陰は長命寺に囚われました。
その長命寺の跡地が、この地なのです。
(参考:吉田松陰による『踏海の企て』 | 下田市)
さらに駅前へ向かって歩くと、錨と大砲があります。
この隣の道が、鎌倉~室町時代創建とされる下田八幡神社への参道になっています。
この八幡神社の隣には、宝福寺という寺があります。
ここは土佐藩主・山内容堂が、坂本龍馬の脱藩の罪を許した地です。
また、アメリカ総領事ハリスに仕えた「唐人お吉」こと斉藤きちの墓所でもあり、記念館が建てられています。
(参考:宝福寺ホーム)
この時点で15時頃になっていました。
体調も万全ではないので、本日泊まる宿へ向かっていきます。
1日目④宿は「下田伊東園ホテル はな岬」
今回泊まった宿は、「下田伊東園ホテル はな岬」です。
下田伊東園ホテルはな岬【公式サイト】下田温泉旅行 - 伊東園ホテルズ
私が宿泊した時の情報はこんな感じです。
プラン:夕食・朝食付き(夕食時飲み放題)
客室:和室、訳あり(眺望なし・道路側)、風呂なし、洗面所・トイレ・テレビあり
価格:7,315円+入湯税130円
この値段で2食付き、しかも飲み放題というのが魅力的すぎて、
わくわくで予約しました。
チェックインし、好きな浴衣を選んで部屋へ向かいます。
建物外観は少し古い感じでしたが、内装は新しくて綺麗でした。
部屋に入ると、広い和室にポツンと一人用の布団が敷いてありました。
机にはお茶とお菓子が置いてあります。
また、浴衣の帯やタオルも用意してありました。
疲れすぎて、部屋に入るとすぐ寝てしまいました…。
17時頃目が覚め、お風呂へ向かいます。
ここでは下田温泉の露天風呂に入れます。
しかし、私が行ったときは結構人が多くて思ったほどはゆっくりできませんでした。
体力が余っていれば人が少ない時間を狙って何度か入りに行きたかったんですけどね…。
浴衣に着替え、いよいよ飲み放題の夕食バイキングへ行きました!
夕食は90分制の飲み放題。
メニューはもつ煮、ちくわの磯辺揚げ、お刺身などおつまみ向きのものが多く、お酒を飲む人にとっては嬉しいです。
アルコールはセルフサービスです。
ビールやレモンサワーのドリンクサーバーがあるほか、日本酒もありました。
飲み放題なので友達なんかと来ても楽しいでしょう。
夕食を終え部屋に戻るとすぐ寝てしまいました。
敷き布団は寝心地が良かったです。
2日目
まずは朝食を食べます。
一般的なバイキングのメニューで、私は漬物や海苔などを選びましたが牛乳やグラノーラもありました。
さて、2日目にやりたいことは2つでした。
遊覧船に乗ることと、そしてロープウェイに乗ることです。
遊覧船の乗り場が宿に近いので、まずはそちらに向かいます。
2日目①下田港内めぐり遊覧船 黒船「サスケハナ」
乗り場の近くに行くと、「道の駅 開国下田みなと」があります。
100円で利用できるコインロッカーもあって、ありがたいです。
乗ったのは「下田港内めぐり」。
1,500円で黒船サスケハナに乗ることができます!
伊豆クルーズ(加森観光グループ) 黒船来航の地"下田"から、クルージング。
船内には空調が効いていてソファがある空間もありますが、潮風を直接感じられるデッキもあります。
暑かったので、ソファ席とデッキを行き来していました。
下田港を左回りに進んでいくと、1日目に歩いた犬走島や海中水族館を見ることができました。
吉田松陰が身を潜めた弁天島は、縞模様の地層が特徴的です。
乗り場に戻り、終了。
潮風が気持ちよかったです。
カモメもすぐ近くを飛んでいました。
1日目に歩いた場所を、今度は海から見られて楽しかったです。
道の駅からは下田駅までバスが出ていました。
それを待つ間、しばらく道の駅で時間を潰します。
おみやげ屋や博物館がありました。
金目鯛の味噌汁の試食がとてもおいしかったです。
駅へ戻り、昼食にします。
「一品香」というラーメン屋さんに行きたかったのですが、満席だったため断念。
その近くの「きんめ屋」に行くことにしました。
2日目②「きんめ屋」で昼食
きんめ屋は店員さんが親しみやすく、良い雰囲気のお店でした。
下田料理 きんめ屋のこだわり
金目鯛の定食、海鮮丼、フライ定食などの様々なメニューがあります。
中でも金目鯛やえびのフライ、海鮮丼、漬物を楽しむことができる下田海鮮ランチはいいとこどりのお得なメニューです。
私は1,700円の下田海鮮ランチに、480円でグラスビールをつけました。
暑い日に、昼間から海鮮定食を食べながらビールを飲めて幸せ…。
海鮮丼はのっているお刺身の種類も豊富でしたし、フライもビールに合いました。
正直、私はそこまで鯛が好きというわけではありません。
そのため「下田で金目鯛が食べたい!」と強く思ってはいなかったのですが、やっぱり食べて良かったと思えるおいしさでした。
食べ終わると、駅の近くにあるロープウェイ乗り場に向かいます。
2日目③寝姿山ロープウェイ
寝姿山は、女性が横たわる姿に似ているためその名を名付けられた山です。
寝姿山に登るロープウェイは往復1,500円ですが、
ネット上の割引のページを提示することで10%OFFになります。
下田ロープウェイ
ロープウェイは相乗りです。
稲生沢川の上を通過し、寝姿山の山頂近くまで向かいます。
到着!
ロープウェイを降りて少し歩くと、展望台から下田港を見渡せます。
寝姿山からの風景は、伊豆三景の1つにも数えられています。
寝姿山はこれで終わりではありません。
終着点の愛染堂まで、遊歩道が続いています。
せっかくなので愛染堂まで歩いてみることにしました。
遊歩道なので整備されているとはいえ起伏が多少有るので、プチ登山気分です。
黒船見張所の跡には、見張小屋と大砲が復元されています。
道中には池があり、ヒレの長い美しい錦鯉が泳いでいます。
ようやく次の展望台「黒船展望台」に到着。
下田港東側の半島がよく見えます。
汗が滝のようだったので、一旦クーラーがある休憩所に入りました。
おみくじも引いてみました。
いよいよ遊歩道の終着点、愛染堂です。
ここは縁結びのスポットとしても知られています。
愛染堂の本尊・愛染明王は運慶の作と言われています。
また、外に並ぶ約150体のお地蔵さんは、平安時代のものと言われているそうです。
愛染堂の西側には五島記念碑があり、下田富士側の展望もあります。
一通り遊歩道を楽しんで、ロープウェイ乗り場に戻ります。
ロープウェイを待つ間かき氷を食べましたが、量が結構多くてきつかったです。
ロープウェイに乗って駅近くまで向かうと15時頃でした。
おみやげをパパッと買って、伊豆急行で帰りました。
まとめ
今回の旅行では、始まった時点で疲れていたのでどうなることかと思いました…。
暑さもあって結構過酷な旅ではありましたが、水族館や、海と山の空気に癒やされて満足する旅行になりました。
ただ人と交流する余力がなかったことは少し悔やまれます。
静岡県下田市の感想
下田という土地は現在観光地としてそこまで有名とは言えません。
私も用事がなければ伺わなかったと思います。
しかし、ペリーロードや遊覧船、ロープウェイといった定番の観光スポットも多く、楽しみやすい場所だと感じました。
その一方で神社やお寺も多く自然も豊かで、味わいのある街並みがありました。
そのため、一人でゆっくり散歩するのにも向いています。
今回は下田駅周辺のみを観光しましたが、これは下田市のごく一部分にすぎません。
機会があればいつかまた、他のエリアにも行ってみたいです!