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【読書感想文】虎のたましい 人魚の涙


私はこの本で初めて、くどうれいんさんを知ったのだけど、すっかりハマってしまった・・・。
エッセイで初めてクスッと笑ったなあ。
人生とは生活で、何気ない時間を切り取ったものが思い出だと思うけど、一つ一つ忘れてしまう中でその瞬間で感じることはたくさんあって。
やっぱり大切で覚えておきたいし、何気ないことに気づき、それを書くことは大切だよなあと再確認できた。


私がこの本の中で特に好きなのが3つある。

①竹馬とキートン山田

れいんさんは脳内でキートン山田の声が再生されるという。
学生の時、それが心の支えになっていたと。
ちびまるこちゃんのあのナレーションの。

私も心にaikoを宿しているので、すごくわかる。
些細なことで、嬉しくなったり不安になったり。
完全なる恋愛脳の私はいつもaikoに支えられていた。
いつもaikoの歌詞が私の喜びも絶望も歌い上げてくれる。

りんねさんの人柄みたいなものを感じられて嬉しかった。

みんなは誰を心に宿していますか?
きっと宿している人で、なんとなくその人の人柄みたいなのが出るような気がするから、この先出会う人には聞いてみようと思った。


②陶器のような恋

「恋をして体が捩れるような気持ちになることの快感にも酔っていた。恋以上に価値があることがありますか、とすら思っていた。」

この一文でハッとなった。
快感か・・・。
確かに私もその快感に酔っていた時期があったような気がする。
苦しいことが快感になっていって、結局自分が壊れていくような。
そんな恋をして、私は結婚までしたけれど、それが正しいかって言われたら、マジで正しくない。

きっとこの世の中の中で恋よりも価値があるものを見つけることができている人はたくさんいるんだろうけど。
私は学生とか、20代前半とかには気づくのが難しかった。


③とにかくドリアを

就活のことも失恋のことも将来のことも「しーらない」と思わせてくれるような気がする空間・食べ物。
ああ。
これが自分の機嫌は自分でとるということか、と読んでて思った。

SNSには美容とかオシャレなカフェとかで自分の機嫌をとっている人がいて、なんかそれって私には眩しくて。
だから私には難しいことって決めつけていた。
だけど、サイゼのミラノ風ドリアかあ。
確かに自分の基準で見つけたらいいし、無理に見つけようとするから逆にストレスなんだなあと気づいた。

わたしも自分だけの「しーらない」をゆっくり見つけていきたい。


この後、最新刊の「コーヒーにミルクを入れるような愛」を読む予定なのだけど。
私はこれをちゃんと読めるのかな・・と不安が募る。

結婚のことが書いてあって。
本当にクソみたいな結婚生活を送っている私が・・・。

1回買うのを躊躇して諦めたけど、結局買った。

心して読もうと思う。
けどすごく楽しみ。


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