#四元康祐
シン・現代詩レッスン136
四元康祐(翻訳)「漢詩篇」
今回は漢詩である。漢詩は不思議で書き下し文にすると語彙が多少わかると意味は汲み取れる。Google翻訳が出来る前の自動翻訳だと思った。しかし、それを日本語にするのは難しい。翻訳という作業だ、例えば漢詩「勧酒」は井伏鱒二の翻訳で漢詩以上に馴染み深くなっていく。
勧酒 于武陵
漢詩の于武陵晩唐の詩人。それが井伏鱒二と出会うのである。最後は別れるのだが、その四行(五言絶
ダンテ「地獄」温泉で李白と一杯
『ダンテ、李白に会う 四元康祐翻訳集古典詩篇』四元康祐
詩の言葉は他者の言葉として神に近い信仰と愛があるのは、先日読んだ古井由吉と大江健三郎の対談『文学の淵を渡る』で読んだのだが、その延長として詩の翻訳が神から授けられた言葉の伝達ということで、本来神の言葉は翻訳不可能なのである。
それでも詩人たちは、その言葉を翻訳して伝えようとすることは神秘主義のドグマに似ているのかもしれない。この本に掲載さ
シン・現代詩レッスン129
四元康祐(翻訳)ディキンソン「信仰について」
エミリ・ディキンソンにとって信仰問題は由々しき問題なのは、代々キリスト教を信仰してきたピューリタニズムの家庭で土地柄もアメリカ・マサチューセッツ州は最初にピューリタンが上陸した土地でもあり、ハーバード大学はボストン市の改革の象徴として、しかしながらディキンソンのいたアマーストは保守的な地域ながら父は大学を設立するなど教育者であった。
ここまで書いて
シン・現代詩レッスン123
四元康祐「パリの中原」
四元康祐『噤みの午後』から「パリの中原」。前回「噤みの午後」をやったのだが、その前に「パリの中原」をやっておくべきだった。こっちの方がわかりやすい。四元康祐は中原中也のファンから現代詩(詩)の世界に踏み込んだのだが、その中原中也という一人の詩人ではなく、様々な関係性から彼の詩は出来ているのだった。まず小林秀雄と長谷川泰子の三角関係もあるし、その前に印象派の興味は富永太郎の
シン・現代詩レッスン122
四元康祐「噤みの午後」
四元康祐『噤みの午後』から「噤みの午後」。「噤みの午後」は表題詩だが難解に感じるのはコペンハーゲンという海外であるし、その目的がヴィルヘルム・ハマショイというまったく知ることがない人だったからである。
どうも画家のようだ。ウィキペディアに音声が付いているので確かめると確かにハマショイとも聞こえる。むしろヴィルヘルムの発音が難しい。ウィリアム・テルと同じだと思っていたが。
シン・現代詩レッスン121
四元康祐「女優と試論とエイリアン」
四元康祐『噤みの午後』から「女優と試論とエイリアン」。「詩論」は結構気になるというか「詩論」を織り込んだ詩を過去にもやってきたが、自由に書けばいいといいなが「詩とは何か?」という問いが大きなテーマとなるのはそれだけ詩がわかりにくいからだろうか。この詩は『エイリアン』の夢を見ながらそのエイリアンを「詩」のようなものと見出すのが面白い。まずは『エイリアン』の宇宙船
シン・現代詩レッスン118
四元康祐「雲の調停 Mediation by the Clouds」
『現代詩手帖2024年1月号』特集「現代日本詩集」から四元康祐「雲の調停 Mediation by the Clouds」。四元康祐はよく知らなかった。何かの研究者。
詩人なのか?小説家でもあるな。作家にしとけば間違いはないか?この詩は国際創作プログラム(アメリカの大学)でイスラエルのガザ攻撃を受けて書かれたものだった。散文