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カウンセラーってメンタル病まないの?

どうも、あおきです。医学部でコミュニケーション教育と心理学教育を行っている研究者兼心理カウンセラー兼大学教員です。

カウンセラーって、悩み聞いてて疲れないんですかとか、病まないんですか、よく聞かれます。それについてちょっと話そうかなと思います。

カウンセリングで人の話をたくさん聞いて、そういう話の中には、しんどいような話というか、グッとくるような話もあって、そういうのを聞いてて疲れないのかっていう感じのことなんだろうと思います。

私は病まないですね。

なんで病まないかっていうと、多分トレーニングを受けてるからかなというふうに思います。

悩みを聞いてて病むのって、感情移入しているからだと思うんですよ。要は、自分のことのように体験すると感情が揺さぶられるので、メンタルに来るんですけど、心理士のトレーニングをする中で、いろんなことを言語化したり、リフレクションをする練習をめちゃくちゃするんです。

どう感じたかとか、どう考えたかとか。

それが結果的に、自分の思考を外在化することに繋がっていて、外在化によって、自分のことじゃなくて客観視できるようになるっていうのが、多分あるんです。それがおそらく病まない秘訣なんじゃないかなと思いますね。

もちろん、困っているケースとかでは、スーパービジョンを受けて、上のカウンセラーの人に話を聞いてもらって、振り返るみたいなことをすることはあります。

それも要するに、外在化して切り離すという機能と、あと自分の安全を保証してもらう、そういう機能だと思います。だから、私は病まないです。

転移、逆転移の話もあります。

逆転移というのは、セラピストが患者さんから向けられた話が、セラピストに影響を与えるということなんです。

過去の体験と照らし合わせて、同じような経験をするのが逆転移だと思うんですけど、そういうことがあったとしても、自分の感情や過去の経験に触れるようなことをクライアントさんが話している時でも、それをある程度観て、うまく処理していると思います。

話を聞くこと自体は、私は別に嫌いじゃないので、単純に話を聞いててもそんなに疲れないんですよ。

疲れないというか、スルーするところはスルーして、聞くところは聞く、みたいな感じです。

私は基本的に医療コミュニケーションスキルがあるので、カウンセリングのスキル、例えば頷くとか質問するとか、反応することは何も考えなくても自然とやっています。

その自然とやりながら、頭の中では『この人はどう考えてるのかな?』『なんでこうなってるのかな?』って考えて、どこを掘り下げて聞けばいいかを探りながら話を聞いてます。

だから、そういう意味では頭は疲れはします。疲れはしますが、意外と頭の中でカウンセリングをしている時に考えてることを言語化できるんですよね。心理士は、言語化する練習をすごくやるので、これが普通の人にはあまりできないことなのかもしれません。

結論としては、人の悩みを聞いていてもメンタルは病まないが、疲れはする、ということです。おそらく言語化することでの客観視がメンタルをやまないコツかなと思います。

他の人はどうなんでしょうね?私はそんな感じです。

それでは、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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