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敵意と罪悪の目と同調圧力。20230213mon232
1181文字・45min
昨日の散歩のこと。
昼に梱包をやっつけた。
ロードバイクは専用の業者に頼むことにした。10,450円。
部屋はほとんどなにもない。
頭を悩ませていたトピーク「空気れ」をバッグに入れて解決した。
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案ずるより産むが易しだった。
手や体を動かすと自ずと解決は見えてくる。
今月は応募作を二作品と「派遣☆王女ウルスラ」を20話と21話をかく。
それがノルマだ。三月以降のやることを決める。
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雨模様だが散歩にでる。
ふと頭によぎる。
人生一度きり。
二十八年前に失敗した芝居をいま一度挑戦するか。
完全に諦めて執筆に絞るか。
再チャレンジ。
こんな恐ろしい選択はない…
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ま、あすの心配はあすにもちこせばいい。
スーパーでおにぎりとポテチを買って漁港の堤防に向かう。
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えっ!
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奥に大人が見える。
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「入れるの?」
少女に訊ねる。
「ここから、こうやれば平気だよ」
少女は脇に突きでる金網を伝って見せる。まるでジャングルジムで遊ぶように。
「おいちゃんは体重でキツい。お父さんはどうやって?」
訊ねると彼女はロープを指さした。
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ぼくはいつもの所に座って景色を眺める。
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彼らはどうやって侵入したのか。考える。
五歳と十歳の女の子。父親らしき大人二名。青年(高校生くらい)。父親らしき男の妻らしき女一名。六名だ。
家族構成を想像する。
恐らくふた家族。
と踏んでいると、後ろから女がやってくる。
「お兄さん、ズボンからお尻が見えてますよ〜」
愛想のいい笑いをふりまき国東弁で挨拶をする。
「太ってしまって、合わないんです。見なかったことに〜」
ぼくも精一杯の笑顔でかえす。
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やはりふた家族だ。
釣りをガン見し、おにぎりを食べる。
肌寒くなってパーカーを重ね着する。
少女らのパパたちが竿を片し始めた。
感じる。
彼らはヤンキーがメンチを切るような鋭い視線を、ぼくに浴びせる。
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「楽しかったね〜」
ふた家族はぼくの真横を通り過ぎるとき睨むように一瞥する。
先程はしゃいでいた十歳の女の子も、まるで汚いものでも見るような目でぼくを見る。
気になったのは、五歳の子の目は変わらなかった。
五歳の子にはまだ罪の意識がないのだろう。
これは敵意と罪悪の目だ。
それにしても。と思う
それにしても損をした感じがするのはなぜだろうか。
法律を犯しているのはアッチだ。
これは、列車や飛行機の中ではしゃぐガキに
「キミ!やめなさい。周りの人に迷惑だ!」
と注意するサラリーマンにその母親が
「サッちゃん。あのオジサンに怒られちゃったね〜」
「…」
「また怒られちゃうわよ。あっちの車両へ行きましょうね〜」
周りの乗客はサラリーマンを白い目で見る。
(えッ!!悪いのおれ?当たり前に注意したおれ?)
七対一。
そこだけの空間は不思議とぼくが悪いような雰囲気に占領される。
同調圧力。
恐ろしい。
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