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上履きと裸足の思考浮遊20230221tue243

400字・20min

列車で上京して下北沢で稽古をして帰りにスタバか王将で執筆をする。そんなイメージでカバンに水筒と着替えとノートPCをいれて部屋をでた。

午後三時。大分空港。
エスカレーターで二階の出発ロビーへあがった右手、カウンターのようにならぶ無料充電コーナーに座ってPCをひらく。メールを確認すると劇団から案内があった。

「上履き」の言葉が目にとびこむ。
上履きは、ひとり歩きを始める…金がない…裸足じゃダメか…芝居は二十五年やってない…時代は変わる…当時だって舞台でピンマイクをつけ始めた…シューズも買えねえのかよ…審査で裸足は見ないだろ…こいつ芝居を根性でやるつもりかよって若い役者に思われる自分をいまの自分がねちねち卑屈に考えるのが嫌なんだ…ロビーアナウンス煩(うるせ)えな…冷静に見渡すと人が多いな…地方空港でこれだから新宿や池袋駅はカオスだろうな…胸が…息苦しくなってきた…胸を…顔面をあの女の裸足で踏まれたい…

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蒼井瀬名(Aoi sena)
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