読書記録:哲学シンキングー考えるってどういうこと?
大人って何かにつけて,
ちゃんと考えなさい
なんて言う。
ちゃんとって,なんだ?
考えるって,なんだ?
考えることを知るための,ヒントとなる本書。
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「哲学シンキング」
哲学シンキングとは,ビジネスや日々の現場で現れる,さまざまなモヤモヤの糸をひもとき,思考を前に進めるためのメソッドである。
どこに答えがあるのかわからない
何が「正しい」のかわからない
私たちが生きる世界は,
それだけに複雑で,わからないことだらけである。
かといって,誰かが教えてくれるわけではない。
自分で考えることが必要である。
考えるって,どういうこと?
哲学シンキングができること
まず,哲学シンキングができることは,次のようにまとめられている。
もしこれらがなければ,
議論は堂々巡りになることがある。
思考を進めるために,広く,深く,考えるために,哲学シンキングはある。
では,どのようにして考えるのか?
問いを立てる
何か解決したい課題が生まれたとき,
多くの場合,どうしたら解決できるだろう?と考え,
解決方法を挙げるところから始める。
これは,解決志向の考え方である。
哲学シンキングでは,さらなる問いを立てることで,
隠れた前提や思い込みに気づくことになる。
そうすると,解決方法と思っていたものが,的外れであることもある。
家族を喜ばせたいとお出掛けしたものの,
実はみんな疲れていて,家でのんびり家族の時間を過ごしたかった,
なんてこともあるだろう。
良かれと思った解決方法が,的外れになっているのは,
そこに隠れた前提(=家族は疲れている)や思い込み(=お出掛けは喜ぶことである)に気づいていないからである。
では,どのようにしたら,隠れた前提や思い込みに気付けるか?
問いに問いを重ねる
課題に対して立てた問いに対して,さらに問いを重ねていく。
家族を喜ばせたいと思うのは,どうしてだろう?
家族が喜ぶときは,どういうときだろう?
出かけることは,必ず喜ばれることに繋がるのか?
家族にとって,休日にはどんな意味があるんだろう?
こんなふうに問いを重ねていくと,
必ずしも解決方法は「出かける」ではないことに気づく。
自分の隠れた本心を知ることとなり,今までにない発想だって生まれる。
解決志向の考え方と違って,
すぐに答えが出ないことがもどかしく感じるかもしれない。
自分が大切にしているものを大切にしたいからこそ,
解決を急くのではなく,立ち止まって,自分に問いかけてみたい。
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最近,考えることについて考えている。
いま読んでいる本も考えることについて扱った本である。
学校ではスキルトレーニングはしたかもしれない。
数学の解法は身に付けたかもしれない。
国語の読解力は身に付けたかもしれない。
だけど,考えることが何かわからない。
考えるって,なんだ?