
仮称「魔法の草堆肥do_no部」経過報告 土嚢袋で草堆肥を作ってみよう 3
仮称「魔法の草堆肥do_no部」の土嚢袋で草堆肥を作ってみる試みの経過報告です。
「わたしは今どこにいるの?これからどうなるの?それがわからないと何をしていいかわからないよー。」という悲鳴が大阪方面から聞こえてきましたので、取り急ぎ記事をUPします。(^^)
というわけで、ここで私が今回勝手に堆肥づくりの教科書に選んだヤンマー「 土づくりのススメ - 深掘!土づくり考 」の記述を見てみましょう。
有機物の分解プロセス
発酵(分解)が始まると、はじめに分解しやすい糖やアミノ酸、デンプンから分解が進み、タンパク質など細胞内部に存在する物質が糸状菌や好気性細菌によって分解され、その呼吸熱によって発熱が起こります。
次に植物細胞壁の成分であるペクチンの分解が始まります。
その後、糸状菌は50~60度以上になると生息しにくくなり、高温性で好気性の放線菌が増殖してきます。
そして、糸状菌が分解できなかったセルロースを放線菌が分解することで、分解しにくい繊維質などの分解が進みます。
最後に、放線菌の食べるエサがなくなると温度がゆっくり下がり、最も分解しにくいリグニンの分解が始まります。
このときに、さまざまな微生物が繁殖しはじめ、堆肥として利用できるようになります(図1)。

ここに糸状菌や好気性細菌、放線菌という菌の名前が出て来ます。糸状菌は発酵初期に表面に出現するふわふわした白カビです。好気性細菌とは納豆菌や元から草についていた発酵時に酸素を必要とする菌たちです。また、放線菌は堆肥の中を掘ると出てくる真っ白な塊のようなものです。これらが活発に活動することによって内部温度が上昇していたわけです。

今、我々の土嚢袋の状態は高かった内部温度が落ち着いて下がった状態。草の色は緑色が抜けて、黄土色から褐色になっているというところです。 たぶん、最初は発酵が少し遅れていたChappyさんの堆肥もすでにこの状態に入っていることでしょう。
それはつまり、糖やアミノ酸、デンプン、たんぱく質はもちろんのこと、ペクチンも糸状菌や好気性細菌が分解し終わり、セルロースの分解も終わっていよいよ放線菌の食べるエサがなくなり、次のリグニンの分解が始まろうとしていることを示しています。
ですから、ここからはもう温度は上がりませんし、無理に上げる必要もありません。

この資料には記されていませんが、リグニンの分解は主にキノコ=「菌糸」(きんし)と呼ばれる菌類が担当します。さらにこの期間にトビムシやミミズ、ハサミムシ、ダンゴムシなども盛んに出入りし、分解に参加していきます。
さあ、ここまで来ると、我々がしなければならないことはただ一つ。雨水の流入と直射日光を防ぎ、時々かき混ぜながら、静かに寝かせることのみなのでありますね。
ウイスキーのまろやかな味わいと香りを時が醸し出すように、堆肥も熟成させねばなりません。熟成が進むと、褐色だった堆肥の色がだんだん黒っぽく変化し、やがては真っ黒になります。これで完熟堆肥の出来上がりとなるわけです。
さあ我々のゴールは近いぞ。みんながんばれ!って、これからはすること特にないじゃん。www
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