ムーデンの幸せ ルアンプー・プラモート師
今を見渡すと
最も有名人は「ムーデン君＊」です
ムーデン君は有名です
ムーデン君は一日中何をしているでしょうか
食べて・寝ているのです
毎日がベーシックでミニマムな生活をしています
有名になる事や名誉など
ムーデンは気にもしません
気にしないのは賢いからでは
ありません
無知なので気にしないのです
しかし
人々はムーデンよりも考えすぎています
目立ちたい
有名になりたい
あれが欲しい
これが欲しいと
欲しいものが続くのです
ムーデンは
食べて寝るだけで
満足して幸せなのです
必要なことは少ないのです
しかし
私達は必要なことが沢山あります
食べたりないのならば
沢山なければならないのです
あれを食べなければいけない
これを食べなければいけない
高いものを食べたならば
幸せを感じる
となるのです
有名なものを
取り合っているのです
時間が過ぎ去っていくと
それが本当に愚かな事だったと
後で気づくことになるのです
ある人は
権力を持ちたいと思うのです
権力を持ち大きくなることを諦めないのです
年老いて棺桶に入る年になっても
まだ諦めないのです
あるいは
家で孫の面倒を見て
幸せを感じます
しかし
その幸せだけでは満足せず
あちこち走り回り
叱り回っているのです
この人々は「十分」ということを知らないのです
もしも十分ということを知っているのならば
喜びで満足する
いま持っているもの
いまそうなっているものに満足するのです
しかし
悪いことに満足することは違いますよ
いま持っているもの
いまそうなっていること
善きことに満足する
私達が十分に行ったのならば
十分ということに幸せを感じるのです
もしも
ルアンポーと同じくらい年を取るまで生きたならば
世間の沢山の人を見たことでしょう
笑っている人々
泣いている人々
死んでいく人々を
見たことでしょう
世間への理解が深まり
人生の理解が高まると
心はそれほど動かされないのです
心は落ち着きに幸せを感じるのです
あれやこれやと
落ち着き無く
奪い合い
最後には
何も無くなるのです
奪い合うことに疲れ
奪い取ったのならば
それを保つ事にも疲れるのです
そして
最後には
世界にある財産は
世界のものなのです
私たちのものでは無いのです
最後は全て世界に返さなければならないのです
疲れるだけで
何も得られるものは無いのです
苦（ドゥッカ）以外は
他に何も無いのです
仏歴2567年10月5日
ムーデン：2024年7月に生まれたタイのカオキアオ動物園で生まれたコビトカバの赤ちゃんの名前、SNSなどで非常に有名になった。ルアンプー・プラモート師のお寺と近い