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◉詩/言葉遊び /「私」とは何か2
言葉遊び /「私」とは何か2
何も起こっていない ※
時間は流れない
意識が向いて 後
認識が始まると同時に
時間が
過去にのみ向かって流れ始める
ようにみえ
事象が展開する、
ようにみえる
それが
出来事として捉えられている
刻一刻
出来事に臨む
と同時に
誰のものでもない思考が
どことも知れぬ場に
反応として しみ出してくる
思考もまた
出来事である
あなたが考えているのではない
そも
◉詩/「私」とは何か
「私」とは何か
これはポエムですよ
と予防線を張る
あなた、と呼びかけながら
自分に向けて伝えようとしている
今からあなたの自我を揺さぶる
危険を察知した人は読まないでください
誤って読んでしまえば
怖い思いをするかもしれない
(フォローを外されてしまうかもしれない)でも
仕方がない
ぼくはこれまでそれについてしか書いてこなかったし
これからも
そのことにしか興味が持てないだろうから
今あ
◉詩/化身あるいは仮身 / 魔法2
化身あるいは仮身 / 魔法2
(いま僕は解像度の低いヤモリの写真をみている
ヤモリの像を仮に色(しき)と呼び
その像を構成するドットを仮に空(くう)と呼ぶ)
色は空へと限りなく細分化されていくが
空は色によって成就する
色と空は一つのコインの表裏であり
ワンネスの宇宙である
ヤモリに近づき過ぎると
焦点がぼやけて
ヤモリではなくなる
もっともっと近づくと突き抜けて
宇宙の果てに出る
40年
◉詩/ニルヴァーナ2
ニルヴァーナ2
小学生の頃
カブトムシみたいな車が流行っていて
赤いの見たら死ぬんだよ
とか言いながらワイワイやってた
自ら命とのつながりを断つ人が
いなくならないのは
まさかカブトムシのせいではないけど
どこに潜んだノロイのせいか
猫はそんなふうに死なない
猿だって。
レミングやイルカがそんなふうに死ぬ
という嘘をついたのは人
死神に取り憑かれただとか
ハラキリとか
丈夫な人が熟慮の末と
◉詩/ニルヴァーナ あるいは言葉の向こう側へ
ニルヴァーナ
あるいは言葉の向こう側へ
意味について
言葉で伝えようとする その無意味さ、
という意味を生じさせてしまう
ジレンマを抱えながらも
それでも伝える、を選択するのは
そのジレンマが
次元への感受性の未熟さに過ぎないから。
物理的な痛みは
甘んじて受けるしかない
時折襲ってくる、強い恐れも
脳のメカニズムに変調をきたした結果としての表れ
その耐え難きを
道端にうずくまって堪(こら)え