【書評】超情報化社会におけるサバイバル術「いいひと」戦略vol.2【夏休みの課題図書】
こんにちは、渡部です。
記事に興味をもっていただき、ありがとうございます。
今回のテーマ
前回の記事に続いて、本のお話。
紹介するのはこちら↓
超情報社会におけるサバイバル術「いいひと」戦略
前回はいいひと戦略の解説をしました。
これからのハイパー情報社会の生き方のロールモデルが「いいひと」
前回の記事はこちら
前回のおさらい
いいひと戦略とは
下部に載せた動画内でも「いいひと」戦略について、『ホワイト社会』という言葉を用いて説明されています。
ホワイト社会はこれからの社会です。
「いいひとでいること」で、攻略できる社会です。
プログラミングや英語を重視する論評が多い中で、いいひとでいることが大切と語る岡田斗司夫さん。
その理由はなんでしょうか?
今回はその理由となる部分で、個人的に私が読んでいていてグッときた部分を紹介します。
グッときたポイント3選
ハイパー情報社会
岡田さんは現在の日本を、「ハイパー情報社会」と呼んでいます。
ハイパー情報社会は行為の良し悪し関係なく、あらゆる情報が短い時間に共有される社会と本書で述べられています。
SNSがその最たる例ではないでしょうか?
最近も、芸能人や政治家の失言や暴言がすぐにSNSで世界中に共有されていますよね。
ハイパー情報社会では、モノやサービスに対する「評価」も情報として沢山流通しています。
20万円払ってスマホを購入するというような「貨幣」と「商品」を交換し合う社会を貨幣経済社会と言います。
同様に食べログレビューとそのお店の評価を交換するように、他者からの「評価」と「影響」を交換し合う社会を「評価経済社会」と呼びます。
情報が瞬く間に伝わるハイパー情報社会は、別の見方をすると評価経済社会との親和性が高いと言えます。
この評価経済社会を生き抜くには、いいひとを演じることが重要なのかもしれません。
Good natured personであれ
本書では、Googleやfacebook役員へのインタビューが取り上げられています。
あなたたち(Googleやfacebook)の会社ではどういう人材を求めているのか
という問いに対する答えはこちらでした。
「good natured person(いいひと)」
GAFAと呼ばれる世界的超一流企業で求める人材が「いいひと」というのは驚きです。
本書では、その理由を以下のように述べています。
スキルがある人間は世界中にいて、その人材をいつでもどこでも活用できる時代だからこそ、身近な人にいい人を求めるのは合理的ですよね。
「ビジネス」から「いいひと」へ
お金を稼ぐことが重視された貨幣経済社会では、ビジネスセンスが重要でした。
営業スキルや経営スキルがある人間が重宝されてきました。
しかし、これからの社会は違ってくると岡田さんは語っています。
ここの部分、すごく納得いきます。
昨今の成功している芸能人や経営者の発言を聞くと、他者にポジティブな言葉をかける人が多くいることに気づきます。
そして、ネット上の誹謗中傷に対して、「そういうふうに考える人もいるんだなぁ」と軽く受け流す人も目立ちます。
評価経済が主流になった今、この社会をうまく乗りこなすにはいいひとのスキルを高めることが重要なのだろうと実感することがあるのではないでしょうか。
具体的ないいひと戦略
具体的ないいひと戦略の方法を紹介していきます。
教師目線でこれは大切だと思う方法を2つご紹介します!
①悪口で盛り上がる
いいひとであるために、「悪口で盛り上がること」は避けましょう。
学校現場ではよく悪口を耳にすることがあります。
雑談の中で悪口が出てしまうことも…
岡田斗司夫さんはそんな時の対処法をこう述べています。
悪口を話している時間は何も生みません、コスパが悪いです。
学校現場で悪口を聞いたら、悪いことは言いません、さっさとその場を離れましょう。笑
②面白い人、頭の良い人、気の合う人だけで集まる
教職者としての視点ももつ岡田斗司夫さん。
大学で教鞭を執られることもあるそうです。
そんな岡田さん目線で、うまくいっている学校は教師と生徒が仲良しだといいます。
ダメな学校は教師と生徒が仲が悪いと言います。
その理由はヤンキー成分だと言います。
自分と気が合う仲間でグループを作り、そこで完結する。
これは社会でも同様です。
仲のいい人とばかり付き合っていると、大人も「ヤンキー化」するのです。
ヤンキー化が進むと失われる力があります。
それは「伝える力」です。
新しく会う人との会話で伝える力が低下すると、説明能力も低下します。
その結果、嫌な人になってしまうそうです。
道徳B
本書では、道徳の授業について触れられています。
道徳の授業で、数学I Aのように、道徳Bを作るアイデアを出されています。
道徳Bは倫理経済学と呼んでもいいです。
倫理経済学とはなんでしょう。
岡田さんは本書でこのように語っています。
言うなれば、道徳的な行動のメリットを語る感じの教科でしょうか。
例えば、「友達が文房具を忘れたら貸してあげましょう。そうすると、自分も忘れた時に貸してもらえるチャンスがあるからです。」のような教育です。
ギブアンドテイクを教えるのです。
これは私も大事にしたいと思います。
いいひとであることが損であるという解釈を変える良い機会になるではないでしょうか。
※ちなみに道徳Aは少年ジャンプを読むので充分だそうです。笑
本書は大人も子供も学びがある一冊です。
ぜひ、お時間ある時に読んでみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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