【フランス②】 ラスコー周辺の洞窟壁画群に行ってみた。 トロッコに乗って1万年以上前の世界へ
フランス旅、前回の続き!
今回は、ラスコー洞窟壁画やその周辺の洞窟壁画(ルフィニャック洞窟など)を見たい方にも役立てればと思って、行き方なども詳細に書こうと思う。
5日目:モンティニャック-ラスコーへ
Bordeaux → Périgueux → バスでMontignac
ラスコー洞窟に行く人は、ネットで見ると
というのが一般的な行き方と書いてあると思う。(またはレンタカーを使うのが一般的な旅行方法)
ただ、タクシーもレンタカーはめっちゃ高かったので最安コースを開拓。
電車のチケットは事前予約した。
ということで、まずはボルドー駅からペリグー駅まで。
自分の場合は日曜だったので一番右列(D&JF?みたいな列)だったけど、これに関してはフランス語しかほぼ情報がないので現地の人にネットで確認してもらったりしたほうがいいかもしれない。
自分はペリグー駅についたものの、どの列かわからず、数人聞いても英語が通じない….どうしようと思っていたら、久しぶりに日本語が聞こえる..!こちらで働いているという日本人の方がいたので、どの列ですかね..と聞いたら丁寧に教えてくれた。感謝..🙇
16:15 モンティニャック到着
ラスコー壁画を見に行くには、モンティニャックという街に泊まるのが一般的。徒歩でラスコーに行ける。
宿に到着。敷地内すごく広いなあと思って写真を撮ると…
おいおい、誰か倒れてんじゃん!!!やばい….
と思って近づくと、
勢いよく「Welcome!!」と
昼寝してたフィリップ(オーナー)だったw
この人が本当にいい人で、とにかくこの宿をおすすめしたい。
Booking.comに出ていない日でも、直接連絡すれば泊まれる可能性があるのでぜひ。
欠点を言えば、WiFiがないことなのだけど、そこは相談したら近くのWiFiを使える家を紹介してくれて、ここ居ていいよーってことでワインもご馳走になったりすごい親切。
近くにカフェとかもあるけど、
3月31日は、イースター(キリスト復活祭の祝日)なのでお店が全くやっておらず困っていたけどフィリップのおかげで有意義に過ごせた。この日、これ以降のほぼ全ての日程の電車や宿を一旦抑えることができた。
さて、ここからが問題…
実はラスコー壁画は、現在はレプリカしか見ることができないという…。それは元々知っていたので、ホンモノの洞窟壁画が見れるルフィニャック洞窟というところへ行きたいと思っていた。けど距離が遠すぎてタクシーしか手段がない&往復で1.5万円くらいというかなり大変な感じだったので、歩こうか迷っていた…
ということで、フィリップに相談してみると、
「何とかしてみるよ!」と。まじでいい人すぎる。
ここは何としても行きたかったので、どうにか頼む….
6日目:ルフィニャック洞窟へ!
次の日、朝起きると朝食が用意されていた。
そして、フィリップが、
「ルフィニャック洞窟のことだけど、友達のフレッドに聞いたら、行ったこと無いから車出すよ!だって」と。神!!!!本当に感謝…
フレッドを待っている間、宿内を散策。ラスコー関連の書籍など先史時代の本が大量にある。それと、土偶のようなフィギュアがあった。聞くとこれは、pachamama statueと呼んでいるらしく意味は土の中から出てきたママって感じらしい。世界のどこでも似たようなものがあるのは面白い。
12:00 ルフィニャック洞窟へ
フレッドが到着して、出発!
ここの支配人がフィリップさんの友達ということで出てきて挨拶すると、日本人では五十嵐ジャンヌさんもここにたまに来ていたんだよと教えてくれた。
五十嵐ジャンヌさんは、日本で壁画について調べると一番最初に出てくる人だと思う。実はまだ読めていないんだけど、色々と本も出されているのでぜひ。
残念ながら写真はNG…
ルフィニャック洞窟内は、少し寒いので上着が必要。
かなり深くまで行けて、なんとトロッコで進むのでアドベンチャー感がすごい。状態の壁画がたくさん残っていてすごい。生で見れるのはいつまでかわからないので、ぜひ早めに…。
大量のマンモスが描かれていることがここの特徴で、トロッコの執着地点は広くなって降りることができる。そこは、本当に大量の壁画があって、今は広いけど当時は高さ数十センチしかなかったようで、横になって天井に書いていたらしい。だから当時の人々は、大きな絵については全体像を見ることができない状態で描いていたらしくそれもすごい。とにかく普通に上手くてびっくりした。
火を燃やしてこんな奥に来て絵を描いていたってどういうことなんだろ..というのと同時に、普通に外で見たものを記憶だけで(見ずに)描けるのすごくない??と思って、これはもしかしたら外でも絵を描いてたんじゃないかな..とか思ったり。
さらに奥に続く場所があるけどここは現在入れず。人の絵も描いてあるらしい。ルフィニャックも古いとは言えど、ラスコーと比較するとなんと4000年も後に描かれたものと言われている(紀元前13000年ごろと言われている)
このブログが日本語で詳細に説明しているので、よろしければぜひ。
帰路、途中のまちでいいお店があるというのでついていくことに。
またモンティニャックに来ることがあれば、必ず会いたい二人!
7日目:ラスコーII & ラスコーIV 見学
ついにラスコー!
レプリカとはいえ、国がかなり力を入れて作ったものなので期待。(原因は観客の吐く二酸化炭素により壁画が急速に劣化したため)
前提として…
ラスコー壁画は、20,000年前にクロマニョン人によって描かれたとされる先史時代の有名な洞窟壁画。現在、ラスコーは4つあって
ラスコーI:ラスコー本物
ラスコーII:本物からすぐのところにあるレプリカ
ラスコーIII:展示会のための持ち運び可能な壁画
ラスコーIV:ラスコー国際洞窟壁画センター
という感じになっている。ということで、いま入れるのは「II」と「IV」。
↓「III」はまたいつか日本で展示会をやる時に見れるかもしれない。
見にいく場合はここから予約を。
自分はトットパークを含むチケットを買ってしまったけど、行かなかった..。これ7kmも離れていてフィリップ曰く、ただ動物がいるだけって感じなのでトットパークを含まないチケットで良いと思う。
自分は一度日付の変更がしたくて英語でメールしたら、かなり早く丁寧な連絡をもらえて、追加料金などなしに予約ができたので何か不明点や困ったことがあるとメールすると良いと思う。
10:30 ラスコーII
ラスコーIIに行くと、人が集まり始めていた。時間になるとガイドの人が来て、フランス語で説明が始まった。
このツアーは、時間帯的にフランス語のツアーしか取れなかったため、何となく言ってることを妄想していると、参加者の一人が自分に英語で通訳をしてくれた。この方、最後まで主要なポイントをほぼ全て翻訳してくれて大感謝…。やさしい。
ちなみに、ガイドの方は日本に4年ほど住んでいたことがあるらしく(旦那さんの出張で行ってたので話せるわけではないけども)このツアーのあと少し話をした。
ここの説明やレプリカは、実はラスコーIVでも見れるためもしも時間がない人はIVだけで良い気もする。ただ、壁画の洞窟内に入ったときに当時の頃を想像するためにライト消して火を灯すのが個人的にはすごい良かったので余裕があればぜひ言ってほしい。見え方が結構変わる。
11:30 ラスコーI
ラスコーIは、IIからすぐのところにある。ただ立ち入り禁止のため柵の外から眺めるだけ。
13:30 ラスコーIV
ちなみに、この先の自分の解説は十分ではないので、
この辺りの動画を見ると洞窟壁画を楽しめるかも。
早速内部へ。
2万年前の人類が描いた当時のことに思い馳せて見ると、めっちゃロマンある。ラスコーIVではオーディオガイドもあるし、英語でスタッフさんに質問することも可能なので解説としてはラスコーIVの方が楽しめる。(とはいえ、ここでは解説のない話をラスコーIIでは聞けるのでフランス語か英語ができる方はぜひIIにも..!)
塗りで描かれている絵と線画が混在していることや色使いが豊かなのもラスコーの特徴。
洞窟ゾーンを出ると、いろんなものが詳細に説明されているエリアに出る。
ここでは、どんなものを使って描かれたのかなどを知ることができる。
という感じでラスコー洞窟、完。
とにかく念願のラスコー壁画は空間的にどうなっているのかとか、どんなスケールで描かれているのかなどは行って体感しないとわからないものがあるので行ってよかった。あと、ラスコーIIの中で、火を灯しただけの瞬間もすごくよかった。
ただ、個人的にはやはりレプリカだけでなく「ルフィニャック洞窟」の本物の壁画を見に行けたことが本当に嬉しかった。壁画が描かれた当時のことを考えながら、先史考古学者と洞窟をトロッコで進む..ってすごい体験。
2万年前(紀元前17500年前)というと、古すぎて「いつだよw」ってなるけど、メソポタミア文明で農耕が始まったのが、紀元前9000年頃とされているのでそれを考えると少しはイメージが湧きやすいかもしれない(??)
14:30 駅に向かう
モンティニャックからCondat-le-Lardin駅(コンダ・ル・ラルダン)に向かう。ここは本来タクシーを使うべきだけど、お金ないので徒歩で。
16:30 電車でボルドーへ
ボルドーへは2時間ほどかかる。かなりアクセス的にも大変な場所なので、今回モンティニャックに2泊してゆっくり色々見ることができてよかった。
この日はホステルを予約していたのでチェックイン。今まで泊まったホステルで最大の大きさだったと思う。ヨーロッパのホステルは1Fが飲食店になっていることが多く、そこでチェックイン。
まとめ
今回は、ボルドーからラスコー(モンティニャック)までの旅。宿主のフィリップが最高の老後生活をしつつ、今まで得たものを宿で還元しているのが最高だった。古代のことに思いを馳せられたのもよかったけど、フィリップに会えたのもよかった。基本的には皆さんレンタカーで行くような場所なので、少し行くのが大変なエリアであるけれどもし行く予定で読んでくれている人がいて役立つ記事になっていれば嬉しい(質問あればコメントなどもぜひ!)。
やっぱり、当事者と同じ場所や環境に立ってみるのと、記事などで読むのだと全くイメージが違うのでとにかく行けてよかった。自分も小さい頃から絵を描いていたので、まだまだこれからも描いていこうと思った。今度、どこかで火を灯しながら洞窟壁画描く。
次回は、パリ編。ルーブル美術館から現代アートまで!