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これが私の生きる道

起業家という道を経て、今は二作目の出版を目指して執筆活動に明け暮れる橋本なずなです。

今日、次の文学賞作品を執筆している時に、ふと こんなことを思いました。

「 執筆している時って、いつもつらい気持ちになっているな 」


——— 私がnoteを始めたきっかけは、2020年1月にうつ病を発症して、その闘病記や起業に向かって歩く様を残しておきたいと思ったからでした。

最近では仕事や恋愛の話、セックスや、アダルトグッズのレビュー記事なども執筆していますが、初期のnoteはもっと憂鬱な感じのものが多かったように思います。

昨年6月に出版した【 10歳で私は穢された 】では、タイトルの通りで、主に10歳の時に受けた性的虐待について書きました。
メインテーマは “性被害” に置きつつ、両親の離婚にはじまり、兄の家出や不登校、自傷的にビッチだった過去など、私が生きてきた23年間を綴った自伝のような内容でもあります。

本作品の執筆は本当に大変でした。
泣きながら原稿に向かい合った夜も、性被害のフラッシュバックで吐き気を催しながらキーボードを叩いていた日もありました。

そして今、私は母の死をテーマに、再び執筆を始めています。

ちょうど今は母が倒れた日のことを書いているのですが、昨日「 執筆するぞ…!」とPCの画面に向かい合った後、たった13分でギブアップしてしまいました。

今でも、母が亡くなった日のことよりも、倒れた日を思い出すほうがつらいのは、目の前で母が苦しむ様を見たトラウマだと思います。

余談ですが、そんな話を彼にすると『 ナイストライ!』『 一回の出来より挑戦した数の方が大事だよ!』と言ってくれたことが嬉しかったです。

そして今日もトライして ———
やっぱりつらくて、noteに逃げて来ました。


『 そんなに嫌ならやめれば良いのに 』

そんな声が聞こえて来るような気がします。

時折、自分でも考えていて、先日は精神科の先生にも相談しました。
「 つらい思いをすると分かっているのに書きたいと思うのは、ある種の自傷ですか?」と。

先生は言いました。
『 自傷的でも、なずなさんがそれで生きられるなら悪いことじゃない 』

書くからつらいのか。つらいから書くのか。
自分でもよく分かっていません、軸がどちらにあるのかは。

けれど、明確なことが一つあります。

私は、私が経験していないことに並べる言葉は持ち合わせていない。

年始に〆切を終えた小説も自身の経験を元に書きましたし、普段のnoteではすべて実話を描いています。
それは “当事者性” と “リアル” が持つ力を信じているからであり、私はその二つこそが文学作品における魅力だと感じるからです。

だから私は、【 遺産相続を巡り、古城で起きた殺人事件…!! 】なんてドラマチックなミステリー作品は書けないし、読むこともありません。

私はノンフィクションという分野が好きで、その魅力を信じていて、書くにしても得意です。

ただ、個人作品の延長線にもなりかねない分野だからこそ、
それが “ノンフィクション作品” とされるか “ブログ” とされるかは、著者の語彙や表現力などに委ねられるのだと思います。


私は書く度につらい気持ちになって、時には泣いたり、吐いたり。
けれど、悪魔に魂を売ったあの日から、そんなことは承知の上でした。

書くに伴う喜びはもちろん、苦しみも、悲しみも、すべてを愛しています。

私はどこに居ても、何をしてても、書くことを前提に目の前の世界を見て、書く為に生きています。

私の世界は単純で、目的は明白で、生き甲斐は言葉を紡ぐことです。

それにお金と人が伴えば、そしてそれができるだけ長く続けば ———
これ以上に幸せなことはないなと思います。

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