食べたいときに食べるとおいしい
『きのう何食べた?』の筧史朗ことシロさんは、家で夕飯をつくりたいがために可能な限り定時で仕事をあがり、商店街にあるスーパーで買いものをして帰宅する。
今月のお財布状況、冷蔵庫の中身、ケンジの好み、自分の気分、旬のもの、お買い得品…
実にいろいろな要素を天秤にかけ、それはうきうきした表情で買いものをする姿が印象的だ。
…わたしは料理も好きでなければ、買いものも好きでない。
したがって買う必要があるものをあらかじめメモしておき、いかに効率よく各売り場をまわれるかを最重要視している。
一度も手戻りがない日はタイムアタック成功であり、満足感がある。
しかし散歩がてら毎日スーパーに足を運ぶようになり、様子が変わってきた。
つい寄ってしまうのは、野菜コーナー。
見切り品として1パック350円で売られていたいちごを買った日がきっかけだった気がする。
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いちごは高い。通常1パック700円はするだろう。
半額の350円で買ったいちごは、多少やわらかくなっている部分はあったけれど、じゅうぶんにおいしかった。
以来、割引になったいちごを探して野菜コーナーを1周するようになる。
陳列棚を通りすぎるなかで、ふと野菜が目に留まり、立ち止まる瞬間がある。
先日はアスパラガス、その前はスナップエンドウ、昨日はしいたけ。
目に留まるというのは、無意識で欲しているのだろうね。
オリーブオイルと塩だけで焼いたアスパラガス、めちゃくちゃおいしかったもん。
いちごを買った日も、安かったというのももちろんあるけれども、体が欲していたのだと思う。
玉ねぎを食べると血液がサラサラになる、ブルーベリーは目によいというが、栄養素が完璧な食事なんて毎日準備できないどころか、1日だって難しいと思う。
それなら、体が欲しているものを食べてあげたらよいのではないかと思いいたった。
ジャンクフードやお菓子ばかりでは体によいとはいえないけれど、野菜や果物、お肉、お魚なら悪影響にはなりにくいでしょう。
食べたいときに食べる食材はおいしい。
心にも栄養がいきわたる気がする。
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日常生活にも同じことがいえるのではないかな。
食っていくためにはやりたくないことにも取り組まなければいけないが、日常生活で自分のアンテナに引っかかった楽しそうなことはきっと、そのときが取り組み時だ。
いつもの散歩中に、いつも曲がらない角で曲がってみる。
いつもの筋トレ中に、いつも使わないマシンを使ってみる。
そんな小さいことでもよいと思うの。
小さなことだって楽しいし、潤う。
わたしの場合は、だけど、自宅が職場で意識しないと本当に引きこもりになるし、仕事以外の刺激がぜんぜんなくて心がすさみがちだったのよね。
でも「食べたい」という気持ちや、ふと浮かんだ「いつもと違うこと」に従ってみると、刺激って意外とそこらじゅうにあるのかなって。
食べたいも、やりたいも、そう感じたときが旬。
明日も半額のいちご、探しにいこう。
今日も読んでくれてありがとうございます。
最近あなたが試してみた「ちょっとしたいつもと違うこと」はなんですか?