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有益な情報がもたらす無益

天気が悪い日、体調が悪い日以外は日中散歩に出るようにしている。
日課といってももはや過言ではないが、やっぱり気の進まない日はある。
だるい、面倒くさい。

そういう日の散歩はできるだけ呼吸や足の裏など、体で感じる感覚に意識を向けるようにしている。
一種の瞑想のようなものだ。

とはいっても、あれやこれやと考えごとはポップアップされてくる。
迫りくる納期のこと、返さなきゃいけない連絡のこと、週末の競馬のこと、GWの予定のこと…。

最近はまるで子どものような疑問がときどき浮かんでくるようになった。

唐揚げと竜田揚げってなにが違うんだろう。
この川って、最後どうなるんだろう。

便利なもので、スマホひとつですぐに調べられる。
唐揚げと竜田揚げはGoogle先生に聞けばいいし、川はグーグルマップでたどればいい。

今日はこんな疑問が浮かんだ。
「馬は草しか食べないのに、なんであんなに筋肉質なんだろう」


…調べたところによると、草食動物のタンパク質源は体内の細菌や微生物らしい。
細菌や微生物が植物を分解すると同時にアミノ酸をつくりだしてくれるのだと。

おぉー!!おもしろいね…!
植物からアミノ酸がつくりだせるとは…!

…とまあ、ちょっとほくほくして、晩には「馬ってさあ、草しか食べんのになんであんなに筋肉質なのか知っとる?」とドヤ顔で話してみたりしている。

知識とか情報って、こんなふうに使えたら楽しいよね。
(夫はいつも「やれやれ」という顔をしているが)

∽∽∽

日々筋肉YouTuberや睡眠に関する情報をチェックしているものだから、なまじっかボディメイクの知識がインプットされている。

たんぱく質は1日○g摂ろう。
就寝時間の14時間前に散歩すると、睡眠によい。

こういう情報を見聞きすると、
「たんぱく質を1日○g摂れなかったら、筋肉つかないんだ」とか
「就寝時間の14時間前に散歩しないと効果がないんだ」などと極端な解釈をしてしまいがちである。

「100%はできないにしても、ちょっとは意識しよう」と動ければよいのだが、100 / 0 の思考に陥ってしまって「やっても意味がないか」と諦めてしまう。

有益な情報がもたらす、無益。
たとえ1日のたんぱく質摂取量が○gに満たなくても、摂らないよりは意識して摂ったほうがいい。
就寝時刻の14時間前に散歩に出かけられなくても、散歩すれば運動になるし、気分転換にもなる。
たしかに睡眠への効果は減少するとしても、ほかの面でポジティブな効果は得られる。

せっかくの仕入れた知識も「○○できなければ、意味がない」と完璧主義になり、諦めてしまっては元も子もない。
そんなことなら下手に知識なんてつけないほうがましだとさえ感じてしまった。

情報は、知識は、前向きに使っていきたいよね。



今日も読んでくれてありがとうございます。
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