【ポジティブ別居】インタビュー🎤きのコさん
「自立」をテーマにパートナーと別居を始めたきのコさん。
一般的なイメージでは、別居といえば「完全に別の場所で暮らす」ことですが、
きのコさんが選んだのは「シェアハウス🏠」という、少しユニークな形の生活でした。
今回のインタビューでは、
シェアハウスという環境がどのように「自立」へと近づいていったのか、深く掘り下げていきます!
■ポジティブ別居「発足のキッカケ」
■きのコさんプロフィール
今回、お友達のきのコさんにインタビューさせていただきました🥹
著作:わたし、恋人が2人います。~ポリアモリー(複数愛)という生き方~
◆相手との関係性 (〇年お付き合いしている/婚姻関係等)
あみーご:
きのコさん、インタビューを引き受けてくださりありがとうございます!
さっそくですが、今のパートナーさんとは交際して何年でしたっけ?🥹
きのコ:
13年になりますね😁
あみーご:
わ〜13年も!長いですねぇ!
きのコ:
別れる理由が特にないので、ここまで長く付き合えているんですよね☺️
私は「付き合う」(概念)がよく分からないので、「別れる」も分からないんだと思います。
あみーご:
そうなんですか?!
きのコ:
「別れる」って何をもって別れるんだろうと思うんです。だって結婚みたいに契約しているわけでもないし、二度と会わない!と決める必要もないし。
あみーご:
たしかに、嫌になったからといって「金輪際会いません!」と断絶するより、普通に友達に戻るだけでもいいですもんね。
きのコ:
あえて言うとしたら、私にとっての「別れる」は、恋人の枠組みを一旦外すだけで「一旦離れる」っていう感覚かなぁ?
なので、「別れる=悲しい」もよく分からなくて。
あみーご:
一節によると、「別れると相手との思い出も一緒に引き裂かれてしまう(失ってしまう)気持ちになるから悲しい」というのがあるようですね🧐
きのコ:
え〜! そんなことないと思うけどなぁ。
過去は変えられないし、ちゃんと思い出は残ってると思いますけどね。
あみーご:
心に思い出は残ってますよね。
よくYouTubeでは、「彼との写真や貰った物も全部捨てないと次に進めないから!」と断捨離をすすめたりする動画がありますけど、きのコさんは捨てたりはしないんですか?
きのコ:
前のパートナーから貰ったものは普通に持ってますね。
まぁ断捨離も「儀式が意味を持つ人」には効果的なのかもしれないけど、私には無いかなぁ🤔
今度「付き合う」と「別れる」をテーマに哲学対話したいですね!
(きのコさんはよく哲学対話のイベントを開催されている)
◆なぜ別居にしたのか? (同居してケンカが増えた/最初から別居を選択した等)
きのコ:
最初は神奈川と佐賀での遠距離でした。パートナーは私が結婚していた頃の最後の不倫相手なんです。
その頃、パートナーはスカイプで通話するとずっと繋ぎっぱなしだったりして、「きのコさん以外いらない!」ってくらい私に依存していました。出来れば私以外にも楽しみを持ってもらいたくて、「それは依存だよ」って言ったんですよね。
そんな時にパートナーから「同居したい」と言われて、このまま一緒に住んだら依存関係になるなって思ったんです。
貯金も出来ないタイプの人だったので、ヒモになったり私のお金を頼ったりしないでほしいなというのと、
私は昔から結婚してない人と一緒に住むのには抵抗があって。元旦那とも結婚してから同居し始めたので、もし同居するなら条件をつけたいなと思いました。
あみーご:
どんな条件を付けたんですか?
きのコ:
パートナーには「1年以内に関東で正社員の仕事を見つけてくれたら、一緒に住もう」と言いました。固定した収入があるのが望ましいですからね。
ちゃんと仕事を見つけてくれたので、神奈川の川崎で4年半同居したんですが、住み始めてからすぐ住み開きしました。
2人で閉じた空間にするよりは、みんなで過ごす方がいいなぁと思って。
ポリランの2次会をうちで開催していました。
あみーご:
パートナーさんは、自分の家に人が入ってくるのはokだったんですか?
きのコ:
パートナーもみんなと楽しんでいましたね。
元々私の実家は商売をしていました。
田舎らしく、ご近所さんが作りすぎた料理の「おすそ分け」を持ってきてくれたり、遊びに来てくれたり、赤ちゃんだった私をお客さんみんなが抱っこしてくれたりして、わちゃわちゃ系だったんです😁
あみーご:
きのコさんはそこが原体験(きっかけ)となって、今でもフレンドリーなのかもしれないですね。
きのコさん:
そうかもしれないですねぇ。
それからパートナーが仕事のストレスで働けなくなり、仕事をやめて収入がなくなり、うちにいる時間が多くなったんです。
元々片付けが苦手な人だったんですが、テーブルに少しだけ飲み残したペットボトルがいっぱい並んで、もう林みたいになってて🤣
あみーご:
林?! 相当な量ですねw
きのコ:
ガジェットも好きだったんで、ゲーム機や高性能イヤフォンなどのガジェットがどんどん増えていってたんですよね。
私はあまり物を増やしたくないタイプだったのと、仕事をやめてヒモ状態になっちゃってるパートナーと一緒にいると、当初心配してた通りになってしまっていたし。
「このまま一緒に住み続けると関係性が悪くなっちゃうな」と思って。
◆別居の距離感 (徒歩圏内/県外等)
きのコ:
そこで、「一緒にシェアハウスに引っ越そう!!」と私が提案しました。
何件か2人で見学したあと、川崎の住んでいたところからすぐ近くのところに引っ越しました。
あみーご:
別々のアパートではなく、「シェアハウス」っていう発想がいいですね。
きのコ:
いきなり離れるのはさみしいし、パートナーが鬱になってる中で離れるのは少し心配でした。
なので、シェアハウスなら部屋は別々でも様子を見に行くというかたちで「行き来が出来る」と思ったんですよね。
「同じ屋根の下だけど、部屋は別」っていう別居スタイルで、2年間住みました。
◆別居の条件 (異性は連れ込まない、1日1回は生存確認LINEする等)
きのコ:
とくにないですね。
LINEも1ヶ月しないこともありますし、お互いSNSは繋がっているのでイイネし合ってる感じですね。元気でいてほしいと思うので、その様子が見られるだけでいいです。
たまに、
お互い好きなアニメが映画化された時には電話で話したりとか、好きな人の話(きのコさんはポリアモリー)をします。
「好きな人が出来たから告白しようと思うんだ!」「告白したけどフラレちゃった〜…」とか😆
あみーご:
カップルで恋バナが出来るのっていいですねぇ。
そのときパートナーさんはめちゃくちゃ共感してくれる感じなんですか?
きのコ:
共感と言うより、ゆるい寄り添いをしてくれる感じですね。「そういうこともあるよね〜」みたいな。
何かあると思い出して、連絡したくなるパートナーです。
◆別居のメリット
きのコ:
喧嘩の数は減りましたね。
私がスーパーに買い出しに行く時に、自分のご飯を買うついでにパートナーのお惣菜も買ったり、
そのシェアハウスは洗濯機が有料だったので、自分のと一緒に洗濯してあげたりはありましたが、
別々で部屋を契約にしたことで家計も別になったので、私の貯金が減ることもなくなりました。
パートナーは「自分の分は自分でちゃんと払う!!」と気持ちがシャキっとし始めたんです。
あみーご:
素晴らしい!
部屋が別々で良かったところはありますか?
きのコ:
会いたい時に会えるのは良かったですね。
パートナーはファイナルファンタジーなどのゲームが大好きなんですが、部屋が散らかったままずっとゲームしてる姿を見るのもまたイライラしちゃってたので、部屋が分かれてそれが気にならなくなりました。
たまに部屋に遊びに行った時に「このゲームやって〜」とお願いして、やってる姿を見せてもらったり。そんな感じで部屋の行き来はしてましたね。
あみーご:
私も今のパートナーと初めての同棲がシェアハウスだったんですが、部屋は同じだったのでケンカした時気まずくて😅。
リビングに行けばシェアメイト(シェアハウスのメンバー)がいるので笑顔にならないといけない。
そうやって無理やり気持ちを切り替えているうちに、だんだん本当に気持ちが切り替わってイライラが収まることもあったんですが、
きのコさんもそういうところでシェアハウスへのメリットを感じたことはありますか?
きのコ:
うーん、それはなかったですねぇ。
そのシェアハウスでちょっと寂しかったのが、リビングにみんながいて「おかえり〜」と言い合ったりとか、食事会して交流とかするタイプのところじゃなかったんですよね。みんな自分の部屋にいることが多くて。
なので私は、喧嘩したりモヤモヤしたらお出かけするようにしてましたね。
シェアハウスに引っ越したおかげで、どんどんパートナーの依存体質が改善されたんです。
私が「資産運用とかしたほうがいいんじゃない?」と言っていたら、貯金出来ないタイプだったのが、今じゃ資産運用して「これだけ儲かったんだよ!」って報告してくれるようにまでなったんです🤣
あみーご:
えええ!すごいですね!
私も依存タイプだからよく分かるんですが、「そうゆう事言わないでよー!」とか半べそかいちゃって全然変わることはなくてw
でもパートナーさんはすごく素直ですよね。
きのコ:
そうなんですよ!私もびっくりしました。すごく素直なので、元々は多分自立出来る人だったんでしょうね。
あみーご:
すごい!真の自分に気づかせる…あげまんですね!!
きのコ:
笑
そのあとは私が浅草橋ブレッドボード🏠という今のシェアハウスに引っ越しをして、パートナーだけ残ったんですが、
今は彼も引っ越して神奈川で一人暮らしをしています。
どんどんしっかりしていって、「仕事も楽しい!」って言うようになって、自立するようになりましたね。
依存やお金がないのが不安で別居したけど、ここまで改善されてきたので、また同居するのもありかも?と思えるようになりました。
◆相手との話し合いのスタイル (ミーティング形式/一緒にお風呂でリラックスしながら等)
きのコ:
昔は会議みたいにきっちり話し合っていましたが、
今はLINEで1時間通話📞したり。ゆるゆる雑談の延長で話し合ったりしますね。
この間は、私のMacBookをパートナーが買うことになって、いくらで買うかの話しをしました。
あみーご:
おお!カップルだけどちゃんとお金を挟むんですね。偉い。
昔から話し合いはスムーズに出来る関係性だったんですか?
きのコ:
付き合い初めはやっぱり、話し合って喧嘩になることが多かったですね。特に「ポリアモリーで生きていきたい」って言った時は。
Googleカレンダーを共有してお互いスケジュールを見れるように工夫しました。
でも1番は、「根気よく話し合う」ということですかね。
私は喧嘩が怖くないので、お互い諦めずに根気よく話し合ってました。
喧嘩したことないことを自慢しているカップルさんとかいますが、がっつり喧嘩出来る関係性がいいと思っています。ちゃんと感情をぶつける。
あみーご:
喧嘩も話し合いも、怖がってるカップル(ふうふ)っていますよね。
でも、お互いに変えられないかもしれないけど、「まずは自分の気持ちを正直に言う」。
言い合ったあとに、「どう折り合いをつけるかお互いに話し合う」のがいいのかもしれないですね。
◆別のパートナーが出来たときも、別居する?それとも同居出来そうならする??
きのコ:
うーん、2人きりの同居はないですかね。
たとえ「片付けが出来る」「物を増やさない」という生活スタイルが私と合っているパートナーだとしても、やっぱり閉じた空間になることが寂しいので。
同じシェアハウスに住むか、お互い別のシェアハウスに住んで、行き来し合うのも楽しいかなって思います。
あみーご:
シェアハウス行き来楽しそう〜!
インタビューありがとうございました!
■感想
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あみーご