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【花サフラン】

さようなら、私

二度と会わぬ言葉を想う

平らな頬を蔦う、冷ややかな滴


何度も何度も巡っては、頭の中でぶつかり合う

溢れかえってとまらないのに、つっかえてしまうから、届きやしない


心に咲いた小さな一輪の紫(はな)

摘んで花瓶に飾ったなら、すぐに枯れて散ってしまった


甘い匂い、

残したままで



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