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アーモンドミルクで肩を鍛える実を取った生活
アーモンドミルクのパックを両手に持ってサイドレイズをしている姿は、さすがは滑稽である。
肩、特に三角筋の中部を自宅で鍛えるために、何か良い方法はないかと模索していた。そこで目を付けたのが、定期購入しているアーモンドミルクの1リットルパックだった。
このパック1本で1kgの重量があるので、ダンベルの代用品としてはうってつけだと思った。低重量で高頻度のトレーニングを行うにはちょうど良い重さで、手軽に取り組むことができる。
本来、アーモンドミルクは、プロテインを飲むときの割り材として使っていた。私が飲んでいるプロテインはプレーン味なので、価格は比較的安いが、正直そのままでは飲みづらい。
そこで、水の代わりにアーモンドミルクにしたところ、格段と飲みやすくなった。もちろん、このアーモンドミルクをダンベル代わりにしようとして購入したわけではない。
ジムには週1回のペースで通っているが、自宅でも何か気軽にトレーニングはできないか考えていた。ダンベルなどのトレーニング器具を買うのも考えたが、置き場所に困るのが嫌だったので、日常生活にあるもので代用できないかと探していた。
ペットボトルに水を入れて使う方法も考えたが、水を用意する手間が面倒に感じた。その結果、目に入ったのが、未開封のアーモンドミルクのパックだった。「あ、これでいいじゃないか」と直感的に思い立った。
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モノを増やしたくないという私の思考が、結果的にとはいえ、パズルのピースをはめるように、こんな妙案を思いつかせたような気がしてならない。これまで「実を取る」ような行動をちょいちょい取ってきた自分にとって、この想到は必然の流れだったのかもしれない。
実際に、両手にアーモンドミルクのパックを持ち、腕を横に広げたり下ろしたりする光景は、自分でも笑けてくる。家の中でやっていることだから、人目を気にする必要はないとはいえ、外でこれをやる勇気はさすがにない。誰にも見られない安心感のもと、肩を鍛えられるのならと割り切っている。
ダンベル・サイドレイズは、三角筋の中部を集中的に鍛えるトレーニング。
肩の筋肉は日常生活で意識的に使う機会が少ないため、専用の運動が必要とされる。通常のダンベルを使う方法と比べると負荷は軽いものの、毎日手軽にできる点が魅力といえる。
私にとっては、トレーニングを継続するためのハードルを下げる役割を果たしてくれている。トレーニングは継続することが大切だと実感してきているからこそ、始めるハードルは低ければ低い方がいい。
もちろん、トレーニングに使っているストックのアーモンドミルクは無駄にならない。そのままプロテイン用の割り材として活用できるため、再利用?できる。新しい道具を購入するのではなく、既存のモノを多目的に使うこういった工夫には満足している。
モノを増やさず、身近なものを工夫して活用する。必要以上に物を持たない暮らしを意識しているからこそ、こんなアイデアを思いついたのかもしれない。自分自身の柔軟な発想や実行力にも、少し誇らしさを感じる。
肩の筋肉を意識しながら、アーモンドミルクのパックを持ち上げる動作を繰り返す。この地道な努力の先に何が待っているかはわからないが、多少は成果が出ると信じている。滑稽かもしれないが、まずは続けられることが何よりも大切だと思う。
成果さえ出すことができれば、過程がどうだろうと構いやしない。そんな気持ちで今日もアーモンドミルクのパックを両手にサイドレイズをしている。
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