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[agariパフェ日記 vol.10]国産レモンの旬は秋! 「さつまいもとレモンとラフランスのパフェ」

「次はさつまいものパフェの予定だよ」

ジョナさんからそう聞いた時、少しだけ驚いた。

今までagari でさつまいものパフェが提供されたことはない。
正確に言うと イベントでの単発パフェはあるけれど、agari公式メニューとしては初。

どんなパフェになるのだろうか。
前回の栗と少し似たタイプのパフェになるのかな、などと思ったりした。

でも、フタを開けてみたら全然違う!
むしろ、栗と芋で真逆の印象。

そうだそうだ、ジョナさんはぶっ飛んでいるんだから。いつだって私には到底思いもつかないような発想をする人だった。

栗が、秋の訪れをしみじみと感じ味わう落ち着いたパフェだとしたら、
さつまいもは、秋の心地よさをとことん楽しみ尽くそう!という陽気なパフェ。
軽やかで爽やかで秋晴れの日にピッタリ。

パフェが秋晴れの空を見上げているみたい

今回は、ジョナさん的『秋の色んなおいしい組み合わせ』をかけ算したという。

さつまいも×レモン、レモン×チーズ、さつまいも×キャラメル、レモン×洋梨、などなどなど。

レモンは夏のイメージがあるけれど、国産レモンの旬はまさに今。

さつまいもとレモンと洋梨という 現在旬を迎えている秋の仲間と、キャラメルやチーズといった美味しいの代表格みたいな要素を掛け合わせている。

私はこのパフェが好みすぎて、食べながら心の中で小躍りした。  

満月と太陽を同時に拝む

トップは、さつまいものブリュレとフレッシュレモン。その周りをさつまいもチップスが取り囲む。

私には、満月と太陽が重なっているようにも見える。黄金色のさつまいもチップスは仏様が座るハスの花みたい。
そう思うと、緑色の元気なタイムが後光のようにさえ思えてくる。

月と太陽を同時に拝めるなんて、それだけでいいことがありそうだ。

とはいえ、食べるけど。

なんだか妙にありがたい🙏

太陽のフレッシュレモンと後光のタイムは、下のお皿に置いて一旦待機。

満月のさつまいもブリュレは、蒸したさつまいもに砂糖をまぶしてキャラメリゼしている。さつまいものほっこりした甘みにキャラメルの香ばしさ。そりゃもう間違いなくおいしい。

私はここに生クリームをつけて、待機してもらっていたタイムをパラパラと散らしてみた。
ほのかな酸味とハーブの爽やかさが相まって、これだけで単品スイーツとして極上の一品。

さらに、フレッシュレモンを軽く一絞りすると、酸味がキュッと立ってまたおいしい。

ここで忘れずに味わっていただきたいのが、レモンジャム入り生クリーム。
フレッシュなレモンを一つずつ細かく刻んで作った自家製ジャムと生クリームを合わせている。

私がレモン好きだということを差し引いても、この生クリームはとにかく絶品。
酸っぱすぎても甘すぎても違う。酸味と甘味の絶妙なバランスの合間を縫って生まれる味わいがもう最高。

特に、トップのレモン生クリームには、その場ですりおろすレモンの皮が振りかけられているので、さらに香りが良い。
美味しさとレモンのアロマでたっぷりと癒される。

チップスもアイスも全部いも

さつまいもチップスは、黄金色と紫色。
カリッと塩気が効いていて、そのままでもクリームやアイスをつけてもおいしい。

さつまいもチップスって、なんか好き。だけど、普段自分で買うまでには至らない立ち位置。でもこうやって改めて出会うと妙にテンションが上がって「大好き!」って気持ちになる。

その下にはキャラメルと焼き芋のオーツビーガンアイス。
生のさつまいもを焼き芋にして、その焼き芋でアイスを作っている。
このアイスが「ほぼ焼き芋」で作られているだけあって、どっしり濃厚。ほとんどお芋そのもののお味だけれど、隠し味的なキャラメルがその甘みに奥行きをつけてくれる。

見えるか見えないかぐらいの焼き芋アイス
茶色の粒々がクランブル
中央に楕円ぽく見えるのがさつま芋生クリーム

この周辺に潜んでいるのが、さつま芋ジャム入り生クリーム。舌にまったりした甘みを残しつつスッとなめらかに溶けていく感じが好き。

濃厚さをプラスしてくれるイメージの生クリームが、このねっとりアイスと組み合わさると、軽やかさをプラスする存在になるのが面白い。
これも、ジョナさん的かけ算のマジックだろうか。 

味のかけ算がどんどん深まっていく

この辺りから、テイストが一気に変わってくる。
まだまだ気を緩めずに進みますよ!

リコッタチーズとレモンのケーキ、レモンのクランブル、そして、フレッシュなラフランス。白を基調とした美しい色合いが並ぶホワイトゾーン。

このゾーンは、レモンの爽やさがしっかりありつつ、チーズのコクも感じられる。舌にからむように溶けていく口溶け良いチーズケーキ。カリッと食感からレモンの香りを放出するクランブル。

ラフランスの果肉は、なめらかでジューシーな舌触り。そこから甘みがぐわーっと広がっていく。
レモン生クリームの優しい甘酸っぱさとラフランスの熟した甘みがピッタリ。

グラスの表面に貼りつけられたフレッシュレモンもお待ちかね。ここにラフランスを押し付けて、レモン果汁をまとわせるという高等テクニックを使う。
すると今度は酸味が際立って、でもそれに負けじとラフランスの甘さも頭角を表す。これぞ美の競演とも言える、究極の味わい。

それぞれが主張をしながらも、随所に忍ばされたレモン生クリームとさつま芋生クリームが、みんなの味を柔らかくつなげていく。まさにここは、さつまいも・レモン・洋梨がそれぞれに手を組んで、かけ算的に味が深く美味しくなっていく。

眺めているだけでも元気がもらえる

結局キャラメルはすごい

一番底にはアッサムティーゼリー。
ここまで秋の味を遊び倒した私の心を落ち着かせるような大人な味わい。
しかも、ゼリーの中には角切りにしたラフランスが点在している。ゼリーのツルンプルンとした食感に、ラフランスのとろける味わいが相まって、静かに幸せを噛みしめた。

ところがところが、まだ終わらなかった。

もっと奥から現れたのは、香り豊かなキャラメルソース。香ばしくて芳醇な味わいのサプライズ登場に最初はビックリする。でも、ゼリーや洋梨と絡み混ざっていくうちに引き立て役となってくるのが、変幻自在なキャラメルの素晴らしさ。

最後にキャラメルが登場したことで、味のグラデーションの締めがバチっと決まって、満足度は最高潮に。

そういえば、前回の栗パフェでは「キャラメルを効かせようとすると味が決まらなかった」とジョナさんが言っていた。

次のパフェになって、さつまいも・レモン・洋梨という陽気な主役たちの中で、キャラメルが最高の立ち回りをしているのがまた感慨深い。

もう一度、声を大にして言いますが、私はこのパフェがとても好き。

「さつまいもだと重めかも」と思って、うっかり真ん中のサイズにしちゃったことを少しだけ、本当に少しだけ後悔しています。

[Photo : Masayuki Nakano

パフェバーagari
東京都渋谷区神宮前3-1−25 コーポ外苑サイド 1F
平日 13:00-20:00 (L.O 19:00)
土日祝 11:00-18:00 (L.O 17:00)
水木定休(時々不定休あり)
予約推奨、営業日時の詳細はinstagramにて
▶︎ instagram : parfaitbar_agari
▶︎予約 : tablecheck

*さつまいもとレモンとラ・フランスのパフェ*
 提供期間:2024/11/9-12/3

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