創作小説『ガラスの少女』#1
現在書いている小説の冒頭です。ラストまで書くように自分を鼓舞するためにここまでを公開します。執筆中なので後からタイトルや内容を変更する可能性もありますが、よろしければお読みくださると幸いです。
カツン。
前を歩く清水さんのポケットから、何かが落ちた。足元まで転がってきた濃い青のビー玉を拾って、手の平で転がしてみる。なんの変哲もないただのビー玉だ。隣を歩いていた実里が、わたしの拾ったものを見て冷ややかな笑い声をあげる。
「何それ、ビー玉? 清水が落としたわけ?」
「そうみ