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自由のために知るべきこと

尾原和啓さん『アルゴリズムフェアネス もっと自由に生きるために僕たちが知るべきこと』
これは自由のために知るべきことが書かれた本。

タイトルの「アルゴリズムフェアネス」とはなんぞや。

まず、アルゴリズムとは

アルゴリズム、これは辞書的に言えば数学やコンピューターで問題を解くための手段を定式化したものです。
もっと簡単に表現すれば優劣を決めるものとみなしていただければと思います。

例えば、ラーメン屋さんをネット検索したときにズラリと出てくる情報。それはアルゴリズムによって順序付けられて私たちに提示される。

アルゴリズムを利用すれば、それぞれの事情踏まえた上でもっと広い選択肢を提供してもらえる。アルゴリズムは今よりもっと自由と豊かさをもたらしてくれるパスポートのようなものと見直せば良い。

GAFA (Google、Apple、Facebook、Amazon)がアルゴリズムによって私たちの自由と機会を増やす一方で、私たちはそれに振り回されてもいる。

アルゴリズムは公平か?

アルゴリズムにより選択肢が提供されることは、逆に言えば、GAFAに選ばれなかった情報や人物、写真、商品があるということです。

私たちはその限定された選択肢の中から選択しているという意味でGAFAに誘導されているとも言えるかもしれません。

場合によっては、アルゴリズムによって社会から排除される人物や主張があるかもしれない。
そうした環境にいることを自覚するのがフェアネスを追求する第一歩です。
私たち自身がフェアネスの意識を常に持つことで、実はよりフェアネスな世界を作り上げるという循環が生まれる。

Googleのフェアネス

GoogleはGoogleなりに権力の横暴化を防ぐためのセーフティーネットを持ち、それによってフェアネスを志向している。
それはなぜか?
フェアネスを推進し、世界を良くしていると感じられる企業であることが、優秀なエンジニアのモチベーションの源泉になるからだ。そして優秀なエンジニアを抱えていれば、結果的にアルゴリズムもよりフェアネスに近づける。
そうした好循環の巨人がGAFAなのだと尾原さんは指摘する。

さらなるフェアネスを求めるには?

どうすれば良いのか。

1つ目は、国家による規制監視。
2つ目は、システムとしてのフェアネスを目指すこと。
そもそも権力が及ばなければ歪みも生じません。それがブロックチェーンです。
そして3つ目は、私たちユーザが監視を続けること。
単にサービスを享受するだけではなく、アンフェアだと思えば声を上げる必要があります。

以上、『アルゴリズムフェアネス もっと自由に生きるために僕たちが知るべきこと』の中から、

■「アルゴリズム」とは何か?
■「アルゴリズム」に対し、何故「フェアネス」の意識が必要か?
■企業側はフェアネスを志向している
■さらなるフェアネスを求めるにはどうしたら良いか(国家、システム、個人の働きかけ)

についてまとめさせていただきました。

フェアネスのために個人が声を上げるべき‥というのは、自分なら具体的にどんな時にどんな風にというところまで考えつきませんでした。
でも、声を上げる必要があることは胸に留めておこうと思いました。

本の中では、GAFAやITそのものに対して顕著な対応している中国、ヨーロッパ、アメリカそしてエストニアについて、それぞれのフェアネスのあり方が概説されています。

それぞれの対応の違いが深い文脈とともに語られていて面白いです。
特に、エストニアについては知らないことばかりでした!
また自身の理解を深めるためにも、noteにまとめさせていただきたいです。

お読みいただきありがとうございました。

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