ムヒカ 映画と絵本と鑑賞会と
何年か前にテレビで、
"私たちは、発展するためにこの世に生まれてきたのではありません。幸せになるためにこの地球に生まれてきたのです。"
と国連でスピーチをされたのが話題になっていると、ウルグアイのムヒカ大統領のニュースを聞いたことがあった。
この言葉は私にとっては、感動を覚えた、とかではなく、背筋をぴしゃりと叩かれたような気がした。ドキーッとしてしまった。
あまりにも真だから。
しばらくして絵本が出ていることを知って、購入。小学生の息子が読んだ。
読んだあとに、息子とすごい大統領がいるね、と話したりしていたら、『行ってみたくなったよ』と息子が言うので、地図帳でウルグアイの場所を確認したりしていた。遠いねーなどと言いながら。
またしばらくして新しい本が出ていることを知り、購入したり図書館で借りたり。これまで見ていたものでは詳しく知らなかった過去のムヒカさんのことなどを知った。
ムヒカさんの本の特集ページ:
そして昨年、映画『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』が上映され
友人のすすめもあったし、何より、チュプキで上映されることを知り、年末に行ってきた。
チュプキは、日本で唯一のユニバーサルシアターだ。こんなところが、あったらいいな、を実現している場所。いろんな障害があっても見られるように、また障害だけでなく、小さな子のいる方にも個室があるなど、様々な配慮がなされている、特別な映画館だ。詳しくはこちら
そんなこともあって、チュプキの上映回に行ってみた。
そしたら、なんと!知人にバッタリ。7年前にたった10分しか会ったことがなかった方だけれど、とても共感する志をお持ちの方との偶然の再会。見る前から特別な映画になりそうな、予感。
素晴らしかった。やはり、映画で見るのは違うな。
本も大好きだけれど、映像から入ってくるものの大きさは、とても計り知れないものがあった。
ムヒカ元大統領をいろんな角度から知ることができたと思う。そしてますます、国の、小さな子からも愛される素敵なムヒカさんに勇気づけられ、背中を押され、希望を見出し、惹かれてしまった。
観終わったあとに、オンライン鑑賞会(ゆるっと話そう)にも参加した。
私が映画の中でなんと言ってもぐっと心惹かれたのは、原爆の平和記念資料館でムヒカさんがおっしゃった"科学は幸福のためになくてはいけない"という言葉。本当にその通りだと思う。そこを見誤ってはいけないと。医療の啓発を行う私は、医療が人々の幸福のためになるように、と思いながら活動してきたので、科学は、という主語にまさにだと身に沁みて思った。"発展のためでなく人々の幸福のために"
他の参加者の皆さんからの言葉も印象的だった。私もそのときはうわぁーなんて素敵なことをおっしゃるんだーと映画を見て思っても忘れてしまった言葉が、鑑賞会ではたくさん散りばめられていて(例えば、"あなたが幸せになりなさい、そうすれば周りのみんなが幸せになるのだから")、皆さんがお話になる度にそのシーンを思い出したりすることができた。
観てよかった。。。
最後に、再上映が決定したそうです!イェーイ!チュプキで3月1日~14日。
長くなりましたが、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。