2月2日「面白くなってきた」
今日はおよそ1カ月ぶりの歯科医院。アルプラゾラムとゾルピデムでそこそこ眠り、仕事をして、午後の受診。予約時間の2時間前、歯科受診前の恒例となっている、アルプラゾラム0.6mg(0.4mgを1.5錠)服用し、不安感をほぼ無くした状態で、歯科のチェアに座る。
前回はなんとか右下奥歯の虫歯を削って詰めたものの、それからクッキーやパイなどを食べても、やっぱり一瞬染みる。人によっては大したことないと感じるのだろうが、私にとっては大したこと。「虫歯かも、あぁ歯医者に行かないといけない、ちゃんと受診できるかな」「受診前夜は眠れるかな、過呼吸になったらどうしよう」「全身麻酔での治療になったら絶飲絶食大変だ、治療前に具合悪くなったら先生たちに迷惑かけちゃう、それがつらい」と脳内で最悪なシナリオがあっという間に出来上がる。嘘みたいな本当の話だ。
「やっぱり染みますね」と先生に伝えると、「分かりました。後で見ましょうね」と言ってくれた。まずは予定通り、歯周ポケットの掃除。歯肉の状態はかなり良く、褒められた。歯肉全体の歯周ポケットの深さを測り、掃除していくので、まずまずの時間はかかる。楽ではないが、うがい「小」休憩をこまめに挟んでくれるので、苦にはならない。
そして前回の虫歯治療の箇所をチェックしてもらい、風を当てると染みる、歯と歯茎の間の隙間を埋める治療をその場ですることに。治療中のうがい「小」休憩の間に思わず呟いた。「面白くなってきた」。無意識に口から出た。何が面白いのかは自分でもよく分からないが、強いて言うなら、この瞬間、治療を受けている事実が面白いのかもしれない。口の中に入れられる綿の感触、器具の匂いがとても懐かしかった。この10年は静脈麻酔や全身麻酔で事実上意識がない、記憶がない状態で治療していたのだから。
治療は何事もなく終わった。「歯科恐怖症への理解がある先生がいる」「体調がそれなりに良い」「抗不安薬を服用している」という三点がクリアされていれば、過度に怯えることはないと認識できて良かった。次の予約は3カ月後で、定期検診のようなもの。今日は最後に「小さな虫歯はあるけれど、全身麻酔で治療するほどでもないですし、何より症状がないので様子を見ましょう。何かあれば別に予約入れてください」「歯の着色になりそうな飲み物を飲んだらうがいを。特に寝る前は注意を」と言われた。
今日も頑張った、自分。しかし反省点もある。前日は歯科受診のことも含め、考えることがたくさんあって、不機嫌を撒き散らしていた。遠方に住んでいる人には謝って、そうでない人にはお詫びのお菓子を買って渡した。怒るのは本当に良くない。「鏡の中のアクトレス事件」の動画を見て、本当にそう思った。