『黒望』
灰をかぶったように、生まれた時から黒い体。
同じ体の仲間とはつるむが、それ以外は皆無。
近づいてくる者はいない。むしろ避けられる。
不吉の証。大きな嘴。鳴き声さえも嫌われる。
一体、何がいけないんだ。
黒に生まれたこの運命。呪うだけで終わるのか。
いや、俺には大きな羽がある。飛んでいける。
ここではない、俺達が受け入れられる場所。
道標はないけど、いつかきっと辿り着けるはず。
そんな日を夢みて、今日も黒く街に溶け込む。
#10行 #ショートストーリー #ショートショート #超短編 #短編 #短編小説 #小説 #詩 #現代詩 #スキしてみて #鳥 #カラス #黒 #体 #灰 #仲間 #避ける #不吉 #嘴 #嫌い #鳴き声 #運命 #呪う #羽 #飛ぶ #道標 #憧れ #街 #黒望