『悔溢』
どう思われようと、言わなきゃ気が済まない。
夕方の公園。子供をベンチから見守っている。
迷うな。怯むな。間を空けて座り、切り出す。
「10歳も年下の男を父親にするなんて、最低。
自分と子供のことだけ考えてて図々しい」
泣くな。嫌な奴だ、私。でも、言いたくて。
「うん、図々しい。だけど、どう思われても
彼と幸せになると決めたの。貴方の涙にも
揺るがない」瞬時に、敵わないと悟った。
俯きつつ絞り出す。「幸せになってください」
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