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転職市場|貧乏暇無しの業界
インテリア会社からの内定をもらってから、
2週間以内に返事をしなくてはならなくなった。
毎日のようにスカウトマンから予定を入れられていたが、
アクションが一時なくなった。
ようやく独りで動けるようになった。
転職エージェントなしに独りで動けるのが、
建築設計事務所への転職活動である。
何しろ各事務所のホームページには
年中、経験者募集が載っている。
圧倒的に人手不足の業界である。
転職サイトでも
一級建築士の資格を登録すると、最も多くの求人をもらえるのも
建築設計事務所である。
入りやすいが、
いやしかし、年収はぐっと落ちる。
貧乏暇無しの業界である。
設計料だけで
事務所を維持するのがたいへんだからである。
日本では、ハウスメーカーや工務店が
設計料込みの費用を提示するせいか、
設計料を意識する文化がないとも言える。
手数料ぐらいにしか考えていない施主も多い。
建築設計事務所に頼む場合はとても金持ちか、
不整形な土地など
ハウスメーカーや工務店が扱えない物件だけだ。偏っている。
極小住宅なんて、
TVでもブームにはなっているが、建築士としては
お金にならず、手間もかかって、
なるべくなら関わりたくないしろものなのである。
経営が成り立っている会社は独自の収益構造がある。
例えば
チェーンホテル物件などのように
同じデザインを繰り返し展開する場合や、
銀行の設計だけ、
マンションの設計だけ、
病院の設計だけなど
用途に特化したり、
中に入るモノ(店舗や実験室など)が
同じ展開(同じ入れ物を繰り返し作ればいい)など。
作図検討工程を省略し、
合理的に生産性をあげている場合のみ利益がでる。
毎回イチから設計していたのでは手間がかかって仕方ない。
また、地震国日本の法律は厳しい。消防の指導も厳しい。
その中で昨今の規制緩和で
抜け道が複雑化していて、
原材料も高騰、
全部知って、すべて考慮して
設計するのは非常に難しくなっている。
毎年法規も変わるので、情報をゲットすることも必要で、
一定規模の建築は大手でないと出来ないだろう。
常にブラッシュアップが必要な職業である。
小さい建築はあまり法規も難しくなく、
材料も最初から安いもの、選べる種類も少なく、
年月の割に変化も少なく設計しやすい。
私は一級建築士として
一定規模の設計が出来て、大きな建物を設計する知識がある。
インテリアに行くのはもったいないとも思い始めた。
インテリア設計はさらに年収が低くなるからだ。
非住宅を扱う
建築設計事務所のホームぺージからアポをとり、
面談をお願いしてみた。
非住宅建築設計事務所
<予定年収>
470万~720万円
<従業員>
3人
<勤務地>
新宿区
一度の面談で合格した。
今までのスキルの延長だから
インテリア会社に転職するより役に立ちそうである。
しかも定年は80歳だそうだ。
入社初日から馴染みそうだ。
求められているのはここかな。
嬉しかった。
しかし、
インテリア会社はオフィスが素敵だった。
若い人がたくさん居てオシャレだった。
毎日キレイな服を着て出社し、
お客様にプレゼンする姿を想像するとワクワクした。
建築設計事務所は、
歯ブラシやタオル、お菓子が散乱していて、
生活している感じだった。
若い人にはキツく修行の場という感じ。
でも
大事にしてくれそう。
迷っちゃうな。
取り急ぎ2社内定が出たから、
よかった。
しかし、なんのために私はここで修行するのだろう。
50代後半からの輝く道かしら。。
悩む
今日はここまで