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6月 その2

6月14日

今日英語教室につくと、クラスまでまだ時間があって、私はアヒルを探しに行こうと思った。先生が飼っているアヒルが二週間前に近くの田んぼに逃げていったのだ。私は彩美を呼んで田んぼに出かけた。話を聞きつけて他の子も3人くらい付いてきた。アヒルは見つからなくて、代わりにカエルと遊んできて帰った。カエルは今まで触れなかったけど小さくてかわいかったので楽しかった。男子はまだ戻っていなくて、気づいたらアヒルを田んぼの奥で見つけていた。私たちは長靴と網をかかえてそっちに急いだ。アヒルは30m平方くらいの田んぼにいた。私たちは周りを囲って待機した。でも、アヒルは真ん中の方から動こうとしなかった。そこに先生と田主さんがやってきた。田主は先生に怒ってきた。私は内容を聞き取れなかったけど先生が怒られるのはずるかった。全部私のせいだったし。苗を潰したわけじゃないし悪いとは思ってないけど気まずかった。私が全部企てたんだもん。田主オヤジを恨んだ。

6月15日

今日学校で健康診断があった。というか心臓健診。小学校では服をめくり上げるだけでよかったのに今回は女の子でも上半身裸にさせられたんだよ!保健の先生とお医者さん以外には見られないけどその人たちも人間じゃん!医者は男だし。最悪。みんなはどう感じたんだろう。

掃除の時間に女の子たちがお互いの胸を触ったり、シャツの中を除いている所を見かけた。それも男子の前で。意味わからない。気持ち悪かった。

最近、夜ベッドに寝そべて音楽を聞いている時って本当に気もちいの。毎晩一人。お父さんは仕事から帰ってくるのが遅いの。昨日は一日顔も合わせなかった。それはそれで楽しい。お母さん、もうしばらく帰って来ないで欲しい。お母さんは好きだけど、よく思えばお母さんの正確の大部分は好きじゃない。今こうして独りでいて、独りでいても全然平気で、増しては幸せを感じられることを誇りに思える。たまに、自分は冷たいのかなって思う。誰もいらないんだもん。お母さんがこれを読んだらキレるんだろうな。ただ、私、よくない人に囲まれるよりは独りでいたい。自分で自分の面倒をみれるのが嬉しい。お母さんはそれを分かってくれるはずがない。お父さんが私を置き去りにしていると知ったら怒るんだろうな。理想では、お母さんにまた明るくなってほしい。私が小さかったときのように。今の状態だと、私はできたら一人暮らしをしたい。大好きな人と言えばユキだけしかいない。彼女は私にとってまるで親と他の友達代わりを全部一人で担ってくれている。最近やさしいんだよね。私をかわいそうに思ってからか。

6月20日

昨日の夜、寂しかった。というか怖かった。ペットのハムスターが病気っぽい。病院に連れて行ったけどいっこうによくならない。

水泳教室のあとにまた、お父さんに飛び込みのクラスに行きたいと頼み込んだ。お父さんは、危険だといって聞こうとしない。私は気をつけるのに。きっと自分の悪い経験を頼りにしすぎているだけだと思う。私はあと1年ぐらいしかやれる機会がないのに。本当に残念。

小学生の時にいつか、保健室の鏡に、笑顔になるとそれだけで気分がよくなると読んだことがあった。当時、嘘くさいと思ってやってみたらその通りでびっくりした。最近それをよく思い出す。

6月22日

ここの数日、学校の友達が貸してくれたアンネ・フランクについての別の本を読んでいた。日記とは別に、当時の状態が描写されていた。ナチスに捕まった当初、アンネらはポーランドに連れてかれたんだって。ちょうど今朝、その同じ収容所についての番組をやっていたの!15歳未満の人はみんなそのままガス室で殺されたの。他の人は腕に番号の刺青を入れられて、全裸で一列に並ばされたって。アンネとマルゴは別の収容所に移された後にチフスで死亡している。それとあと、収容所に連れてかれるときには電車に乗せられたんだけど3日間もほとんど身動きがとれない状態にぎゅうぎゅうに詰められたんだって。もちろん、トイレとかはないよ。ナチスって人間以下だよ!どうやってそんな卑劣なことができたの?告げ口をした人もそうだけど。。。

あと、今日、バスケットボールダイアリーズがまたテレビでやっていて、今回は最後まで観れた。お父さんとこの間も話したけど、麻薬って怖いね!中毒者がかわいそうに思えた。だって、自分の意志とは関係なく犯罪に手を染めることになるんだよ。中毒者をみんな、良くなるまでどこかに閉じ込めることができたらいいのに。

他の犯罪者はどうなるの?きっと、よほどお金が必要か、病気なんだろうね。健全な人が殺人を図ることはありえないよ。それも情況が多いに関係するだろうね。テレビでも言ってた、多くの殺人鬼は毒親の元で育ったって。それがわかったところでみんなを更正することは難しいんだろうね。

アンネも言ってた、「人はきっとみんな中ではいい人」。

6月23日

今日は少し変わったテーマに触れようと思う。殆どの中二の女の子はもうブラをつけてるの。それに気を止めたいわけじゃないけど丸見えなんだもん。毎日違う柄だし。わざと見ようとしてないけどスケスケなんだよ。なんでそんなことができるのか不思議で仕様がない。それでもってみんなミニスカートを履くの。集会があるときはまくったらいけないんだけどみんな本当に頑張って工夫して短くしようとするの。なんで??誰に見られたいの?5センチの差ってそんなに大事なの?

6月25日

昨日の夜、お風呂に入っていた時のこと。宿題があまりできていなかったので教科書を声に出して読んでみようと思った。最初は普通に読んで、それから声をいろいろ変えて読んでみた。それから知っている歌を思い出せるだけ、シャワーを浴びながら歌ってみた。今日の声は意外とよかった気がした。

<住んでいたのは典型的な公務員住宅の団地で、今考えればよく隣の人が迷惑がらなかったなと思わざるをえない。。。>

今日の朝、空港にお母さんとペーターと迎えに行った。空港大好き!海外旅行を思い出させる。

ペーターは髪の毛を短く切っていて背がとても伸びていた。7歳だけど9ー10歳の子供と同じくらいの背丈じゃないかな。ロシア語がうまくなっていた。お母さんは着いた途端に、親戚などの悪口を永遠と話した。おばあちゃんが常に人の悪口を言っていると言うことも含めて。自分だってねぇ。笑えた。お母さん、眼鏡を掛けてきて賢く見えるようになった。似合っていた。CDや本など、物をいっぱい買ってきてた。本を読むのが楽しみ。

ちょうど今、お母さんが部屋に入ってきて壁に絵の具が着いていると言って私を怒って騒いでいる。前からあったんですけど!この部屋で絵の具なんて使ってないし。ずるいよ。

6月26日

昨日と今日、私はわざとお母さんにとてもやさしくしてみた。お母さんを抱きしめてお母さんが喜ぶようなちょっとした白い嘘をついたりした。これって、私が人生をよりよく分かってきた証なのかな?大人ってみんなこういう風に振る舞うものなの?

6月28日

昨晩お母さんはおじいちゃんに電話していた。状況は、おじいちゃんが私にとお母さんに託したペンダントをなぜかお母さんは友達にあげたらしい。おじいちゃんはもちろんそれを怒っていた。お母さんは電話口で大泣きしながら謝っていた。それでもって、ふと、『あのペンダントはどうせ安物だったから』と言った。私はどうにもお母さんの言動の理解に苦しんだ。私がまだ大人じゃないから把握できないの?

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