蕎麦をすすれない人

蕎麦やラーメンをすするのは
日本では当たり前の習慣だが、
外国で麺類をすするとマナー違反とされて、
嫌な顔をされる。

フランスに留学中、
ホストファミリーに実演したことがあるが、
「まぁ、お行儀悪い」
と言わんばかりに顔をしかめられた。

でも日本人ならみんな、
麺類をすすれるかといったらそうでもない。
前の職場に麺類をすすれない人がいて、
びっくりしたことがあるが、意外と身近にもいた。
娘のチビ子(10歳)は麺類をすすることができない。
ちなみにアメリカ人の夫は、
どの段階で習得したのかは不明だが、すすれる。
ではなぜその娘はすすり不可能なのか？

でも逆にすすれる私たちは、
人生のどの段階ですすり方を習得したのだろう。
習った覚えもないし、
気づけば自然にすすっていたはずだ。
でも幼児の頃は多分すすれなかった気がする。
ズズズズーッてすすりながら食べてる
２〜３歳くらいの子がいたら渋いよね。
小学生くらいではすすっていたと思うので、
だいたい幼稚園から小学校低学年くらいに、
自然に覚えたのか？

ちなみにすすれない人も一定数いて、
訓練を受ければすすれるようになる人もいるらしい
(どんな訓練だ？)。
すすれないのはすすりながら鼻呼吸ができない、
肺活量の問題等、
いくつか考えられる要因があるらしい。
まわりにすすって食べている人がいなければ、
自然に身につくものではない気がするけれど、
今の若い人の中には
すすれない人が増えているのだとか。

そのうち日本でも麺類を、音を立てて食べるのは
お行儀が悪いってことになっていくのかな。
時代とともに文化も習慣も変わるものね。

エッセイ｜花咲ありす｜note

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