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篠原 クロノ
2025年2月24日 23:51
夢の砂粒を拾う左手のだんだんと痙攣していく様繊細でまばらな睫毛それすら情報の塊でしかないあなたは存在しないかもしれない渇いた唇と真っ直ぐな髪を触れる左手はやはり予測された世界モデルなのかもしれないそれでも錯覚できる事実かどうかよりも錯覚できることが重要なのでその為にここに来たので透明なあなたに甘んじている
2024年12月11日 12:13
陽炎の涙の跡を歩く砂漠の民よ梅へ沈んだ遺恨を背負いデコイへ魅せられて箱庭で踊る愛という偽りで満たしているのに
2024年12月8日 01:42
君の神がいるタイミングを見失って僕の手がいつまでも白くならなくて抜けるような白さの君が羨ましくて水彩画を描いているよ湯気のように意識がふわふわと光に向かうけれど会いたい人は会いに来てくれないし僕の手は老いていくだけなのだ獏が死んだら僕の悪夢の行き場がないよ眠らない夜には君を思い出すからもう終わりにするからさ早く迎えに来てと呟くんだ返事はいつも来ないのだけれど
2024年12月4日 22:01
最たるもの綿雲紫根紫斑気付かれない月蝕色白浜辺で死体の真似事そんな夏の日
2024年12月3日 22:37
川底の僕を見ているのは既に亡くなったあなただったりする?そこは宇宙の上の上だよね文字通り切り離されて手も届かないどんな姿かな僕の記憶の中のあなたの肉体はもう燃えて無いけれどあなたの骨格や組織、皮膚の質感僕を見る瞳声帯をなんで燃やしてしまったのだろう灰になる45分前の頬に触れたよこの世の身体はこの世限りだ全部すくって取っておきたかった触れてその手で触れて拍動と血脈を持っ
2024年12月2日 22:18
真っ白ぬくもりアンモナイトの仲間魂の行く先と還る道遠くへ行きすぎて還り道も分からない反対のベクトルへ向かない旅に出るとは聞こえがいいけれど片道切符を持たされたのだ振り返っても暗闇しかない私は大いなるものの一部だったのに羊の綿に包まれた微睡みで記憶を曖昧にされた愛は消え心は空洞になった剥がれ落ちていく流星のように私は大いなるものだったのに小さく小さくなって自分も分からな
2023年1月9日 15:04
母の声がして母に似た姿が見えたそれまで母の声を忘れていた自分に気がついたお母さんが帰ってきたと思ったのにお母さんが帰ってきたらいいのにと思った完璧に現実だと思って掃除機を隅々まで、ほんとに隅々までかけていたのにこの世界は夢だなと気づくせっかく一生懸命掃除したのに覚めた視界がまだ波打っていた父が母に会えたかしらこの世界では2度と元気な母に会えない会えない帰らないんだよお